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パープレイが当たり前にできるアイデンティティの変え方とは!?【思いで叶えるゴルフ上達法/佐久間馨】

Text:佐久間馨

アイデンティティを変えると、なぜゴルフがうまくなるのか

まず、アイデンティティを変えるだけで、なぜゴルフがうまくなるのか、そのメカニズムについて説明しましょう。先ほども説明したように、アイデンティティとは自分で考えている自分自身の人間像です。ゴルフに関して言うと、自分は「どういうゴルファーか」、自分自身が考えているゴルファー像が、その人のゴルフにおけるアイデンティティですこのアイデンティティが明確になっていると、そこから絶対に正しいと信じて疑わない「信念」が生まれます。

たとえば、皆さんが私と同じように「自分は超一流のゴルファーだ」というアイデンティティを持っているとすると、「ゴルフは常にパープレイをして当たり前だ」という信念が生まれますすると、パープレイするための能力が必要になるので、その能力を磨くための「行動」を取るようになり、そのための「環境」を整えるようになります。

営業マンを例に具体的に説明すると、「自分は、一流の営業マンだ」というアイデンティティを持った営業マンは、「自分が売りに行けば、相手は必ず買ってくれる」という信念を持っています。このような信念を持った営業マンは、お客さんに買ってもらうためには、自社製品だけでなく、他社の競合製品についても知識を深める必要があることを理解し、そのための努力をごく自然なこととしてこなすので、いっそう営業成績が上がっていきます。また、自分の活動計画書を作るなどして、いつでもどこでもお客様に営業がかけられような「行動」を取ります。加えて、一流の営業マン同士で集まり情報を交換したり、異業種交流会に出席するなど、自分に有利な情報が集まるような「環境」をつくるようになっていきます。

一方、「自分はダメな営業マンだ」と思い込んでいる営業マンは、「こんな不景気の時代にそうそう売れるもんじゃない」と、ネガティブな信念を抱いてしまい、自ら能力を高めることもしません。それどころか、客先に行くフリをして喫茶店でお茶を飲んだり、パチンコ店でさぼるなどの「行動」に走るようになります。さらに、夕方5 時になると早々に退社し、成績の上がらない者同士、飲み屋でうだうだと会社への不平不満や上司の悪口言い合い、憂さをはらす環境に染まっていってしまうのです。

 ゴルフでも、自分は「90台で回るのがやっと」というアイデンティティになると、「アマチュアは1 0 0 が切れれば上等」「パープレイなんて特殊な能力や才能に恵まれている人の話」「金も時間もないサラリーマンの自分じゃ、この程度しかうまくなれなくても普通」というような負の信念が生まれます。これでは、パープレイで回るための能力はつきませんし、そもそも本人が「できない」と思っているので、自らうまくなるための行動も起こしません。また、うまい人の間で腕を磨くような環境に身を投じることもなく、同じレベルの人同士でただゴルフをするだけなので、成長することもありません。これでは、ゴルフが上達しなくても無理はありません。 

今の説明を読んで、「いや、自分は毎週ゴルフ雑誌を買って勉強もしているし、練習場にも熱心に通っている」、「無理して会員権も買って、月例競技会にも出て頑張っている」と、反論を抱かれた方もいらっしゃるのではないかと想像します。確かにゴルフがうまくなりたいと、このように行動や環境を変えて頑張っている人も少なくありません。しかし、こういう努力をいくら重ねても、なかなかパープレイできるレベルには達しないのではないかと思います。コンスタントに練習場やホームコースに通って、クラブを数多く振っていれば、だんだんとスウィングも安定しだし、スコアメイクのためのコース戦略を考えるなど、それなりの能力もついてきます。そうなると、時々80台くらいで回れるようになり、会社の同僚やゴルフ仲間からは「あいつはゴルフがうまい」と一目置かれるようにはなるでしょう。

しかし、いくら猛練習や研究を重ねても、残念ながら進歩はそこまでで、パープレイが当たり前にできるようにはなりません。なぜならば、「ゴルフなんて簡単にうまくなるものじゃないよね」とか「時間もお金もないサラリーマンには無理だよ」といった負の信念が、それ以上うまくなることを妨げるからなのです。逆に私のように、「自分は超一流のゴルファーだ」というアイデンティティを持て、「自分は常にパープレイをして当たり前だ」という信念をいだいていると、うまくいくやり方がたやすく手に入るのです。

【書誌情報】
『信じればパープレイは必ずできる! 「思い」で叶えるゴルフ上達法』
著者:佐久間馨

「ゴルフを上手くなりたい」と考える人は、自分のスイングを直そうとします。それもひとつの方法ですが、スイングを直すだけではスコアアップは望めません。「練習不要」をうたい、「練習ぎらい」を書名にした著書もある本書の著者は、「パープレイは誰でもできる」と言います。その方法となるのは、プレイの発想方法とやり方を変えること。簡単にスコアがよくなる発想方法があるのです。この本では、その方法を数多く紹介しています。明日コースに出る人でも実践できることばかりで、ゴルフがより一層楽しくなるはずです。