飛距離UPのためのコンディショニング講座【総集編PART1】
本誌vol.3からお送りしてきた「飛距離UPのためのコンディショニング講座」。今号では総集編PART1として、4回分のエッセンスを凝縮してお届けする。スウィングの土台となるフィジカルを磨いて、「自由に動けるカラダ」を手に入れよう。
〝いいスウィング〟は軸が左右に傾かない
●肩・胸椎・股関節の可動域を広げよう!!
テークバックからトップにかけて必要となる動作が「右股関節の内旋」「胸椎の回旋」「肩の外旋」です。内旋とは身体の内側に向かって回転させることで、右のお尻が後方に引けず、股関節の内側にシワが寄った状態で、これを〝股関節を入れる〟といいます。股関節が入らないと、ヒザを動かしてカバーしようとしてスウェーの原因になります。
「腰を回せ」といいますが、脊椎の中でも腰椎は基本的に回旋しません。正しくは「胸椎を回せ」です。また、「肩の外旋」ができない方は、右ヒジをうまくたたむことができず、クラブを正しい軌道に乗せることができません。切り返しでは、まず「左股関節の内旋」でウェートを左足に乗せていきます。それに伴って体幹と胸椎が回旋し、右方向に回った身体を戻すとともに一緒に手が下りてきてインパクトを迎えます。そのまま勢いに乗ってフィニッシュに至ります。フィニッシュがとれない人は、「体幹の回旋」が十分ではありません。トレーニングで改善させましょう。
“いいスウィング”をつくるストレッチ
【股関節の内旋ストレッチ】
座った状態でヒザを少し伸ばし、手を後ろにつく。この状態から左右交互にヒザを内側に倒して股関節を内旋していく。左右10回ずつ、計20回行う。お尻が浮いて身体がねじれてしまうと、股関節の内旋が十分にできないので注意する。

【肩の外旋ストレッチ】
右ヒジを90度の角度で肩の真横に上げ、親指を下にした状態の右手でクラブのグリップエンドあたり、左手はクラブヘッド付近を持つ。この状態から左手を持ち上げていくと、右手は外旋方向に引っ張られる。十分に伸びたと思ったら止めて、戻す。これを10回繰り返す。

【胸椎の回旋ストレッチ】
胸椎の回旋には腹斜筋の柔軟性が必要。左足を前に出し、右足は身体の真後ろに持っていく。両ヒザを90度曲げる。両ヒザを固定した状態で左ヒジをついて身体をねじり、真っすぐ右手を伸ばしていく。右ワキが地面に近づくように上体を落とし、ゆっくり呼吸しながら30秒間、右ワキ腹から肩にかけてしっかり伸ばす。

【体幹の回旋トレーニング】
ヒザを90度に曲げて、背筋を伸ばし身体の前で手を合わせる。顔を正面に向けたまま、頭を左右に動かさないよう真ん中に軸を感じながら、お腹を使って左右に身体を回旋させる。手だけ回さないように注意しながら左右交互に20回行う。

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出典:『ゴルフレッスンプラスvol.12』
【出演者情報】
●中村俊介
筑波大学大学院でスポーツ医学を学び、2006〜09年に片山晋呉プロの専属トレーナーを務める。その後は各種競技の代表選手のトレーニング、コンディショニングを指導。現在はJLPGA ツアーに帯同し、女子プロのコンディショニングを行う。東京・港区に2020 年7月にオープンした「LinkPerformance Studio」(http://link-inc.tokyo)ではヘッドトレーナーを担当
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公開日:2022.03.28