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呼吸でゼーゼーなどの音が鳴るのも老化のせい?喘鳴が起きた時のダメージとは【図解 老化の話】

Text:長岡功 野村義宏

呼吸をするときのゼーゼー音

「どうも最近、呼吸をしていると変な音がするんだよね。気になってしょうがないんだ。」そう、変な音とは「ゼーゼー」かもしれません。どうですか。「ゼーゼー」した音が聞こえるとご家族にいわれたことがありませんか。さて、呼吸音のうち、正常音以外の音を“副雑音”といいます。そんな副雑音の中でよく聴診されるのが「ラ音」です。ラ音には連続して聞こえる“連続性ラ音”と、切れ切れに聞こえる“断続性ラ音”があります。

連続性ラ音は“気管支の狭窄音”で、「高音性」連続ラ音を“喘鳴”(Wheeze)といい(下図)、「ゼーゼー」とか「ヒューヒュー」とかの擬音語で表現されます。喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などを患っていてもそんな音がします。「低音性」連続性ラ音は“ロンカイ”(Rhonchi)といいます。

断続性ラ音には、“粗い断続性ラ音”、いわゆる水泡音(coarse crackles)と“細かい断続性ラ音”、いわゆる捻髪音(fine crackles)があります(下図)。粗い断続性ラ音は、気道内の痰の存在を示しているのです。

細かい断続性ラ音は、別名“ベルクロラ音”ともいわれ、ベルクロテープをはがす音に近く、“間質性肺炎”(下図)や“間質浮腫”の存在を示唆します。

聴診器を当てなくても聞こえる肺雑音では、高音性連続ラ音がふつうなのですが、粗い断続性ラ音も混在することも多いので注意が必要ですね。こうした胸の音が頻発するときは、気管支の狭窄や痰分泌が増えるなんらかの病態、気管支喘息、COPDの悪化、心不全の悪化、誤嚥性肺炎などがないか考えるべきですね。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 老化の話』監/長岡功 野村義宏

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 老化の話』
長岡 功 総監修/ 野村 義宏 監修

高齢化や平均寿命が伸びた社会では、「老化」は誰もが避けられない、しかし誰もが可能な限り抗いたいテーマ。その多くは人体の「老化現象」、またそれに伴う「諸症状」として、完全には克服できないまでも、原因やしくみを知ってうまく対応すれば、症状を「やわらげる」ことや、日常生活での「影響を少なくする」こと、また「目立たなくする」ことが可能である。本書では具体的に、老化にともなう病気・諸症状の原因に言及し、その対処・対策法を解説、紹介する。中高年以降の健康と美容の悩みを楽しく読めて、一気に解決する一冊です。

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