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むくむことが多くなるのも老化のせいなの?むくみ予防には足の体操が効果的!【図解 老化の話】

Text:長岡功 野村義宏

全身や手足のむくむ原因とは?

「昔はそんなことがなかったのに、歳を取ったら、どうも顔や手足がむくむ。どこか悪いんだろうか」と、心配なさっている方もおられるでしょう。さて、年齢にかかわらず、顔や手足、身体全体が腫れぼったくなるときがあります(下図)。これは全身性のむくみで、“間質”(皮膚や人間の臓器を支えている組織。皮下組織など)に水分が増加した状態です。

むくみの原因

間質の水分量は、毛細血管から水を押し出す力と血管内に水を引き戻す力の差、すなわち毛細血管の圧と膠質浸透圧(主に血液中のアルブミンにより水を血管内にとどめる力)によって決まります。たとえば、心不全では毛細血管の圧が高くなり、血液からの水分が間質に押し出されるとむくみが生じるのです。

また、「低栄養」や「肝硬変」で“血液中アルブミン”が低下すると、膠質浸透圧が下がって、間質からの水分を回収できず、むくみを引き起こします。人間は加齢にともなって心臓や腎臓の機能が衰え(心不全、腎不全)、むくみやすくなるのです。また、高齢のため十分にタンパク質を摂取できなかったり肝硬変を患ったりしていると、“低アルブミン血症”を引き起こし、やはりむくみやすくなります。

四肢局所のむくみは“静脈性浮腫”“リンパ性浮腫”“炎症性浮腫”によって引き起こされます。“下肢静脈瘤”や“四肢の血栓症”では、静脈の還流が悪く、局所でむくむのです。リンパ管は、組織の水分を心臓に戻す血管とは別のルートですが、関節炎による関節の腫脹やがんなどによってリンパの流れが障害されると、やっぱりむくみが生じます。

炎症もむくみの原因です。炎症があると血管の透過性が亢進し、水分が間質に流れ出して局所のむくみとなるのです。したがって、局所のむくみは、年齢と関係なく起こる可能性があるわけですね。では、局所のむくみをとるにはどうしたらいいのか。むくみの解消には、下肢のマッサージや腓腹筋の運動、あるいは圧迫ストッキングが必要です。運動は、なににつけ体力アップ、維持には重要な日常行動ですね。

むくみ予防運動

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 老化の話』監/長岡功 野村義宏

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 老化の話』
長岡 功 総監修/ 野村 義宏 監修

高齢化や平均寿命が伸びた社会では、「老化」は誰もが避けられない、しかし誰もが可能な限り抗いたいテーマ。その多くは人体の「老化現象」、またそれに伴う「諸症状」として、完全には克服できないまでも、原因やしくみを知ってうまく対応すれば、症状を「やわらげる」ことや、日常生活での「影響を少なくする」こと、また「目立たなくする」ことが可能である。本書では具体的に、老化にともなう病気・諸症状の原因に言及し、その対処・対策法を解説、紹介する。中高年以降の健康と美容の悩みを楽しく読めて、一気に解決する一冊です。

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