体幹を鍛えると予防効果も
腰痛の主な原因は、運動不足や加齢などによる、筋肉の柔軟性や筋力の低下によるもの。さらに、猫背などの前かがみの姿勢が腰まわりだけではなく、首や背中の筋肉にもダメージを与えるからです
腰痛の改善を目的とした「腰痛ケア」を紹介します。1つが痛みの緩和を目指すストレッチと筋トレ、もう1つが体幹を鍛えるエクササイズになります。自分で簡単にできる腰痛ケアなので、元のしなやかな筋肉をとり戻しつつ、上体をしっかりと支える筋力もつけましょう。
ストレッチによる「セルフケア」は、体を「前に倒す」、または「後ろに反らす」のどちらの動作で腰に痛みを感じるか、その症状に合わせたメニューになります。一般的に「前に倒すと痛い」のは、ヘルニアなど椎間板の不調によるものが多く、「後ろに反らすと痛い」タイプは、筋肉の収縮で痛みが出る筋・筋性腰痛の可能性が高くなります。なお、前後どちらにも痛みがある場合は、両方のケアを行ってください。
セルフケアで痛みが緩和されて体を動かせるようになったら、「体幹を鍛えるエクササイズ」もプラスして行えば理想的。腰に負担をかけない、正しい姿勢を保つ筋力をつけていきましょう。続けることによって腰痛の改善だけではなく、予防効果も期待できます。
腰痛改善には筋肉の柔軟性と体幹強化が重要
筋肉の緊張をほぐしつつ、筋力を向上させることが腰痛解消には欠かせません。さらに体幹も補強して、腰痛知らずの体をつくりましょう。
筋肉の柔軟性や強度を高めることで腰痛を改善
筋肉の柔軟性と筋力をとり戻し痛みを和らげ、体幹を鍛えて腰に負担の少ない正しい姿勢をキープ!
セルフケアで筋肉のこわばりを解き、血流と関節の可動域を改善することで痛みの緩和を目指します。次の段階として、体幹への刺激によって上体の安定性を強化。腰痛のリスクを軽減しましょう。
出典:『専門医がしっかり教える 図解 腰痛の話』著/吉原潔
【書誌情報】
『専門医がしっかり教える 図解 腰痛の話』
著:吉原潔
今や4人に1人が悩んでいるとも言われる国民病である『腰痛』。ぶつけた、痛めた、ぎっくり腰といった原因がハッキリしている腰痛だけでなく、『脊柱管狭窄症』『椎間板ヘルニア』『ぎっくり腰』などによる痛みや、病院で検査しても特に異常が無いと言われるものまで、痛みの原因は多種多様にあります。しかし、そんな痛みに対して痛み止めや筋弛緩剤などの薬で対処療法だけをしていても根本の治癒にはなかなか繋がらないため、しっかりと『腰痛の原因』と向き合うことが大切です。本書ではそんな腰痛を治して、長い人生を痛み無く健康に過ごすために、『脊柱脊髄外科専門医』と『フィットネストレーナー』という2つの肩書を持つ腰痛の名医による、腰痛が治らない意外な原因と、骨と筋肉にアプローチする自宅でできる腰痛のセルフケア法を紹介します。
公開日:2023.07.25