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慢性腎臓病になっても生活習慣や治療でケアできる!慢性腎臓病は進行を止めるのが最重要【図解 腎臓の話】

Text:上月正博

重症度に合わせた治療方法

かつては慢性腎臓病は「不治の病」や「死に至る病」とされていましたが、現在では研究が進み、症状を改善したり進行を抑えたりできることがわかってきました。腎機能低下がまだ始まったばかりなら、食事や運動による対処で改善が見込めます。

それ以上に腎臓が悪くなった場合、腎機能はもとの状態にはもう戻りませんが、病気の進行を遅らせたり食い止めたりすることで、普段どおり生活していくことはできます。慢性腎臓病になっても、けっして悲観することはないのです。実際にどのように慢性腎臓病に対処をしていくのか、目安となるのが慢性腎臓病の重症度分けです。

この重症度は、下の表のように、GFRによるステージ分けと尿たんぱく(糖尿病の人はアルブミン)を合わせた評価で分類されます。表内の「軽度」までなら食事や運動など生活習慣の改善で回復が見込めますが、「中等度」になると腎不全の危険があり、専門医による判断と治療が必要になります。

「高度」の箇所は腎臓の機能が著しく低下していて、透析療法も視野に入ります。いずれにしても現在では死に至るケースは減り、透析療法の開始時期を遅らせる方法もわかってきました。とにかく、病気はできるだけ早く発見して対処することが大事です。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 腎臓の話』著/上月正博

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 腎臓の話』
著:上月 正博

血液をろ過する、尿をつくる、水分や塩分、ミネラル量などを一定に保つなど、数々の重要な役割のある臓器『腎臓』。普段はあまり意識することはないものの、人間の体の中で非常に大きな役割を果たしています。しかし、加齢をはじめ、生活習慣病などで悪くしてしまうと、人工透析が必要になってしまうなど、健康寿命に直結する臓器でもあります。本書ではそんな腎臓を長く健康に保つために、腎臓の名医による、腎機能を正常に保ち、いつまでも健康でいられるコツを紹介します。『そもそも腎臓の役割って?』という基本的な知識はもちろん、1300万人以上いるといわれる『慢性腎臓病(CKD)』の話、さらに自分や家族に使える『腎機能を高める食事法』、『透析中もできる『腎リハ』』などをイラスト、図解でわかりやすく解説します。人生100年時代を長く健康に生き抜くために誰でも参考になる一冊です。