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末期腎不全でも日常生活を送れる?末期腎不全になるとどうなる!?【図解 腎臓の話】

Text:上月正博

末期腎不全になったときの治療法

慢性腎臓病はそのまま症状が進行してしまうと、最終的には末期腎不全に至ります。末期腎不全とは、26ページで紹介したステージでいえばG5にあたり、腎機能が本来の15%未満しかない状態です。もう血液のろ過もままならず、体内に老廃物がどんどん溜まって尿毒症に陥ります。

頭痛や倦怠感、吐き気などに襲われ、全身けいれんや呼吸困難、心不全なども起きてやがて死に至る危険な状態です。ただ、このような状態になってしまったらもう終わりというわけではなく、下の図にあるように人工透析(透析療法)や腎臓移植をすることで日常生活に戻ることができます。

図

このうち多くの患者が選択しているのが血液透析で、処置の拘束時間もあって負担は大きいものの、仕事や旅行なども行くことができます。とはいえ、人工透析はあくまでも腎機能のサポートであり、腎臓自体は末期状態まで機能が低下していてもまだまだ必要不可欠な臓器ですから、そこからさらに悪化しないよう食事制限や運動療法などが大事になります。

それ以上に腎臓が悪くなった場合は、腎臓移植も検討されます。移植をすれば腎臓はほぼ正常に戻り、血液透析のような時間的制約もありませんが、免疫による拒絶反応などのリスクもあり、実施例はごくわずかに留まっています。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 腎臓の話』著/上月正博

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 腎臓の話』
著:上月 正博

血液をろ過する、尿をつくる、水分や塩分、ミネラル量などを一定に保つなど、数々の重要な役割のある臓器『腎臓』。普段はあまり意識することはないものの、人間の体の中で非常に大きな役割を果たしています。しかし、加齢をはじめ、生活習慣病などで悪くしてしまうと、人工透析が必要になってしまうなど、健康寿命に直結する臓器でもあります。本書ではそんな腎臓を長く健康に保つために、腎臓の名医による、腎機能を正常に保ち、いつまでも健康でいられるコツを紹介します。『そもそも腎臓の役割って?』という基本的な知識はもちろん、1300万人以上いるといわれる『慢性腎臓病(CKD)』の話、さらに自分や家族に使える『腎機能を高める食事法』、『透析中もできる『腎リハ』』などをイラスト、図解でわかりやすく解説します。人生100年時代を長く健康に生き抜くために誰でも参考になる一冊です。

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