お店で見るパッと見て安いと感じる金額のひみつ
スーパーや量販店で見かける「1980円」「980円」表記、この数字を見ると人は直感的に安いと感じて、購買意欲が湧いてしまいます。これを「端数効果」といいます。端数効果には複数の効果や秘密が隠されています。
〇割引を錯覚させる・・・1980円は2000円から20円引かれた数字に見えます。そのため直感的に割引価格とアピールすることができ、安い印象を与えます。仮に2000円から割り引いたとしても、割引率はわずか1%です。1%で強い割引の印象をつくることができます。
〇リズムがよい・・・日本人は音を大事にする民族といわれています。「イチキュッパ」「ニーキュッパ」という響きがリズム的に心地よく聞こえます。
〇奥ゆかしさ・・・この端数効果は世界中にあるのですが、世界は「99」「9.9」といった末尾に9を使う傾向があります。効果を得ながら利益を最大限に出しています。しかし日本はギリギリではなく、ひとつ前の8を使っています。ここに日本人の奥ゆかしさが感じられます。
〇縁起がよい8・・・商売人は何しろゲンを担ぎます。末尾の8は漢字にすると「八」になり、末広がりの形をしていて縁起がよいとされています。
逆端数効果とは?
金額の末尾が「98」「99」「980」といった数字に表記されると私たちは瞬時に安いと感じます。割引率などは逆に32%OFF、41%OFFなど端数を1~2%プラスすることで、高い割引率としてみせる「逆端数効果」が使われることもあります。
「ゼロからわかる 知らない損する 行動経済学」はこんな方にオススメ!
・行動経済学を学んでみたい!
・980円はなぜ安いと感じてしまうのか?
・ビジネスに行動経済学を取り入れてみたい
・行動経済学を学ぶメリットを知りたい
そう感じている方にはぜひ本書『知らないと損する 行動経済学』を手に取っていただけたらと思います。
出典:『ゼロからわかる 知らないと損する 行動経済学』著/ポーポー・ポロダクション
【書誌情報】
『ゼロからわかる 知らないと損する 行動経済学』
ポーポー・ポロダクション 著
コロナ禍により、さらに注目を集めている行動経済学。
消毒液をプッシュするとおもしろい音が出ることで、手指の消毒を促進したり、レジ前に足跡のマークをつけてソーシャルディスタンスを保ったり。行動経済学は難解な経済の話だと思われることもありますが、そんなことはありません。
「1980円はなぜか安く感じる」「中古品の買取価格に毎回満足できない」「投票の話を聞くだけで投票率が上がる」など、「つい、○○してしまう」という人の不思議な行動を扱う、身近なテーマです。
本書ではお金と心理の話を中心に、そんな行動経済学のおもしろさが伝わる内容となっています。初心者の方はもちろん、行動経済学への理解を深めたいと考える方にもおすすめしたい一冊です。
公開日:2022.09.11
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