人生最後の儀式 “弔い”のしきたり【眠れなくなるほど面白い 図解 日本のしきたり】


夜通し行なうのがしきたり 通夜
通夜は「夜伽」「共夜」とも呼ばれ、本来は遺族や近親者、知人友人たちも集まって夜通し行なわれるものでした。故人とひと晩をともに過ごすことで故人を偲びました。
現在でも通夜の晩は、遺族や近しい親族が枕飾りの線香とろうそくの火を絶やさないよう、故人とともに過ごすことは一般的に行なわれています。一方で僧侶による読経や、弔問客の焼香などが行なわれる通夜の儀は、夜6〜7時頃から9時ごろまでの「半通夜」が主流となっています。
枕飾り
安置した遺体の枕元に設ける小さな祭壇。仏式ではおもに花立て、香炉、燭台を白木の台に飾ります。
左から「華・炉・燭」が原則です

通夜ぶるまい
通夜の弔問客に設けられた酒席で、故人を偲ぶとともに、故人との最後の食事という供養の意味もあります。
死者へのしきたり
看取り(臨終に立ち会う)後、箸の先につけた綿で故人の唇をぬらす「末期の水」を家族などが行ないます。ほかにも枕飯、身を清める湯灌、死化粧や死装束などがあります。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 日本のしきたり』監修:千葉 公慈
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 日本のしきたり』
監修:千葉 公慈
「運気を上げる」をキーワードに、「春」「夏」「秋」「冬」の1年を通して行われる暮らしの中のしきたりと、成長や長寿などを祝う「通過儀礼」のしきたり、結婚や葬式などにまつわる「冠婚葬祭」のしきたりを解説していきます。
また、しきたりの「そもそも」と、古来より受け継がれてきたしきたりの変化、地域による違いの理由、慶事と弔事のしきたりに分け、「しきたり七不思議」的な視点でしきたりへの読者の興味を喚起します。日本のしきたりを図解でわかりやすく紹介。
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