温暖化が進むと台風は強くなって移動も遅くなる!?【眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話】

【動画でより分かりやすく!著者自らがお教えします!】

激しい現象のリスクも増加

台風の発生数や日本への接近数について長期的な変化は見られないものの、台風が最も勢力を強める位置は、日本により近い北側へ移動していると指摘されています。

さらに、このまま温暖化が進むと、日本付近の台風の強度は一層強まると見込まれます。これは、温暖化で海水温が高くなったり、水蒸気量が増えたりすることが主な要因です。台風への水蒸気の供給が増えると、より多くの水蒸気が上空へ運ばれ、台風のエネルギー源となる潜熱をより多く放出し、さらに発達すると考えられます。

強度が強まるとともに、台風に伴う降水量も増えると予測されるほか、アメリカでは台風に伴って竜巻などの激しい突風の頻度が高まる可能性があるという研究もあります。

また別の研究では、温暖化がこのまま進んだ場合、今世紀末には台風の移動速度が日本を含む中緯度帯で約10%遅くなるとされています。これは温暖化に伴い、日本上空の偏西風が北上し、台風を移動させる台風周辺の風が弱くなることが原因であると考えられています。移動が遅くなると台風が長時間とどまり、大雨や暴風の影響が長引く危険性がより高くなるのです。

台風が発生したらこまめに情報収集するとともに、台風への備えを強化していきましょう。

温暖化による台風の将来予測

温暖化により台風が強まるメカニズム

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【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』著:荒木健太郎/太田絢子/佐々木恭子

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』
著:荒木健太郎/太田絢子/佐々木恭子

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