【快挙】元競走馬が「馬のマラソン」最高峰で初優勝!サラブレッドのカタールパールが全日本エンデュランス選手権EN100kmを制覇!

2025年10月5日に北海道鹿追町で開催された「全日本エンデュランス選手権競技」EN100キロ選手権競技で、元競走馬のサラブレッド、カタールパール(9歳)が、この最高峰クラスで初出場にして初優勝という快挙を達成しました。

カタールパールと篠崎選手

競走馬時代は勝ち星に恵まれなかったカタールパールですが、**「脚の速さと心臓の強さ」**というサラブレッドの潜在能力を開花させ、エンデュランス競技という新たな舞台で輝きを放ちました。長距離100キロを7時間51分53秒というタイムで駆け抜け、第二の馬生における大きな一歩を刻みました。

エンデュランス競技でサラブレッドが異例の快挙

「馬のマラソン」とも呼ばれるエンデュランス競技は、長距離を人馬ともに元気に走り抜くことが求められます。この競技の最高峰のクラスでは、アラブ種などが主流であり、サラブレッドが優勝するのは極めて異例の快挙です。

競走馬時代は1400mのダート戦を主戦場としていたカタールパールが、全く異なる長距離での勝負で強さを発揮し、エンデュランス競技界にその名を刻みました。

カタールパールの“第二の馬生”

  • 競走馬時代:2020年シーズンをもって引退。笠松での全12戦で1勝という戦績でした。
  • 乗馬転向:2021年から乗馬クラブクレイン千葉富里にて乗用馬として活躍を開始。
  • エンデュランス競技:その身体機能の強さを見出され、2023年からエンデュランス競技に出場。2023年EN40km、2024年EN60kmで優勝を経て、今年、最高峰のEN100kmを制覇しました。

騎手は、所属クラブの篠崎 有希恵選手(26歳)。2023年、2024年と着実にステップアップし、今年は念願の選手権優勝をカタールパールとともに達成しました。

エンデュランス競技とは

長距離を走り抜くこの競技は、ゴールタイムよりも**「良いコンディションで完走すること」が重視されます。コースはいくつかの区間に分かれ、馬は各区間後に獣医師による厳格なベットチェック(馬の心拍数、体温、歩様などをチェック)を受けなければ競技を続行できません。競技を支えるクルー(サポートスタッフ)の存在も非常に重要で、単に速いだけでなく、人馬の絆と健康管理が問われる競技です。通常の表彰に加え、最もコンディションの良い馬に贈られる「ベストコンディション賞」**は選手にとって大きな名誉とされています。

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