青空を漂う“雲のクラゲ” その儚く美しい正体とは?【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】

まるで、青空という海を泳ぐくらげのような “くらげ雲”

乾燥した「空気の泡」が、雲の下側をかき乱す

空に浮かぶ 雲 の下側がふわふわとかき乱され、まるでくらげのような姿をした「くらげ雲」。 おもに巻積雲や高積雲に見られるもので、形の変化がとても速く、あっという間に姿を変えてしまいます。

空気は暖められると軽くなり、泡のようにぷかぷかと空高く浮かび上がっていきます。この泡が雲の中に入りこみ、下側の部分をかき乱したのがこの「くらげ雲」です。

くらげ雲の名前は、1950年代に『天気』(日本気象学会学会誌)にて、尾瀬で撮影された雲に対して提唱されたのが最初です。 山雲のひとつとされますが、条件が揃えば、平地でも見られます。

レンズ雲が乱れてくらげ雲になった。乾燥した空気の泡が突入したのだろう。

【出典】『最新の国際基準で見わける 雲の図鑑』著:岩槻秀明

【書誌情報】
『最新の国際基準で見わける 雲の図鑑』
著:岩槻秀明


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季節ごとに見られる雲やレアな雲、気象予報の役に立つ雲など、科学的な観点から見る雲に加え、雲海や霧など景色として楽しめる雲まで解説する雲図鑑です。

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