災害時に買い占めが起こりやすいのはなぜ?人々が買い占めに走る心理とは!?【ゼロからわかる知らないと損する行動経済学】

コロナ禍で起きた買い占め騒動

2020年、SNSでのトイレットペーパーが品薄であるというデマを発端に、人々がドラッグストアや薬局に溢れ一斉に買い占めを行いました。その後、デマであることがわかった後も、買い占めは保存食品にまで及び、一斉にスーパーの棚が空になりました。

買い占めに走る人の心の中にあるのは「不安」です。この不安の元になるのはどんなものなのかをまとめてみます。

主に3つのことが不安の元に

〇現状を維持したい、受け入れられない・・・人は基本的に維持したいと考え、変化を受け入れられない傾向があります。代替え商品で対応することを拒絶し、今の生活を変えたくないという強い気持ちで溢れます。

〇損失回避性・・・今の現状を変えたくないと思う感情の根底にあるのは損失回避性です。工夫をして、今の状況を乗り越えることのほうがよいと考えずに、なんとか今の状態を守りたいと買い占めに走ります。これは損をしたくない感情が強くあるからです。

〇未知への不安・・・過度に不安になる人が増えています。明確な解決策がないと、不安を解消して疑念を晴らそうとより多くの情報を求めます。すると、他人の買い占め情報により多く触れることになり、さらに「自分だけが取り残される」という不安を覚えるのです。

近年、過剰な不安や心配を感じる方が増えています。不安は誰もがもつ感情ですが、過度な不安を感じてしまい自分自身でコントロールできなくなることがあります。このような状態を不安障害と呼びます。不安障害にはパニック障害、社交不安障害など様々なものが含まれます。

「ゼロからわかる 知らない損する 行動経済学」はこんな方にオススメ!

・行動経済学を学んでみたい!
・災害時によく買い占めが起きてしまうのはなぜ?
・ビジネスに行動経済学を取り入れてみたい
・行動経済学を学ぶメリットを知りたい

そう感じている方にはぜひ本書『知らないと損する 行動経済学』を手に取っていただけたらと思います。

出典:『ゼロからわかる 知らないと損する 行動経済学』著/ポーポー・ポロダクション

【書誌情報】
『ゼロからわかる 知らないと損する 行動経済学』
ポーポー・ポロダクション 著

コロナ禍により、さらに注目を集めている行動経済学。消毒液をプッシュするとおもしろい音が出ることで、手指の消毒を促進したり、レジ前に足跡のマークをつけてソーシャルディスタンスを保ったり。行動経済学は難解な経済の話だと思われることもありますが、そんなことはありません。「1980円はなぜか安く感じる」「中古品の買取価格に毎回満足できない」「投票の話を聞くだけで投票率が上がる」など、「つい、○○してしまう」という人の不思議な行動を扱う、身近なテーマです。本書ではお金と心理の話を中心に、そんな行動経済学のおもしろさが伝わる内容となっています。初心者の方はもちろん、行動経済学への理解を深めたいと考える方にもおすすめしたい一冊です。

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