ハトやカラスなど…人間のそばに最も多い鳥「陸鳥」たちの生態とは【眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話】

山、森、人里……大地で暮らす陸鳥たち

人間にとって最も身近な鳥たち

山の林間から街中の電線まで、私たちの暮らしのすぐそばには、さまざまな鳥が姿を見せます。そうした鳥たちの多くは、川や湖といった水辺ではなく、大地を拠点に生活している「陸鳥」と呼ばれるグループに属しています。身近な存在として親しまれているスズメやカラス、ハトなども、この陸鳥にあたります。

陸鳥は、森林や農地、人家の周辺など、地域によって多様な環境に適応して暮らしています。たとえば、街中ではコンクリートのすき間に巣をつくるハトが見られ、里山ではカラスが器用に針金ハンガーを使って巣材を集めています。郊外の草地や林ではウグイスやウズラのような鳥たちが、それぞれのすみ処で独自の暮らしを営んでいます。

人間に近い距離に生きる鳥が多いのも陸鳥の特徴です。人の出す食べ物を利用したり、ときには農作物に影響を与えたりと、人とのかかわりもさまざまです。その一方で、ライチョウのように高山にひっそりと暮らし、厳しい自然環境の中で生き抜く陸鳥も存在します。

陸鳥たちは、水辺を離れたさまざまな地形の中で、それぞれの方法で環境に適応しながら生活しています。その姿は、私たちにとって最もなじみ深く、同時に多様性に富んだ鳥の世界を感じさせてくれるのです。

主な「陸鳥」のすみ処

ハトやカラスなど人間の生活範囲内でよく見られる鳥から、ライチョウのように高山でひっそりと暮らす種まで、陸鳥は広大な大地のいたるところに生息しています。

都市部

人間からエサをもらうハトや、人間が使う針金ハンガーを巣の材料にするカラスなど、人とのかかわりが多い。

● ハト
● カラス

農地

雑草の種子や落ち穂、小さな昆虫など、地表にあるエサを効率よく採るために、地上を歩き回るのが得意な鳥が多い。

● ウズラ
● ヒバリ

森や山

ウグイスのようにきれいなさえずりが特徴的な鳥や、周囲の樹木や地面に溶け込むような、茶色・灰色・緑がかった色味の羽を持つ鳥が多い。

● ウグイス
● ライチョウ

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話』監修:小宮輝之

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話』
監修:小宮輝之


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飼うこと、食べること、動物園・水族館・花鳥園などでの鑑賞、身近にいる野鳥など、寿命が長い上、インコやオウムなどは話したり、歌ったりとコミュニケーションもとれることから、日本には愛鳥家も多く鳥関連のイベントも定期的に開催されており、動物類のなかでもコアファンが多い生き物です。

鳥類は恐竜時代から大量絶滅を唯一生き延びた動物のため、歴史も古く、進化の過程で飛ぶ・飛ばないをはじめ、大きさや形、色、生息地域も異なり、外見も内面も個性豊か。
社交性も高い上、カラスやオウムなどは知能も高く、行動学の観点でも面白い特徴が多く見られます。

「約1万種類いる鳥類の半分はスズメの仲間」
「鳥の祖先は、結局恐竜なの?」
「鳥に歯はない。くちばしは骨?角質?」
「カラスは家族のためなら、友情は簡単に裏切る」
「スグロミツドリは“右半身がオスで左半身がメス”」
「カメは万年、ツルは千年 ツルの本当の寿命は30年」
「おしどり夫婦の由来であるオシドリは普通に浮気する」
「ダチョウは家族が入れ替わっても気付かない」
「ハゲワシがハゲているのは、ちゃんとした理由がある」などなど
そんな鳥たちの意外な生態や知られざる雑学が詰まった子どもから大人まで幅広く楽しめる一冊です。

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