絶滅しても街のマスコット!? ベルリンが「クマの街」と言われるワケ【眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話】

ベルリンが「クマの街」といわれるワケ
「ベルリン」と「べア」が似ているから?
ドイツの首都ベルリン。政治・文化・歴史の中心地として知られるこの大都市は、実は「クマの街」というユニークな異名を持っています。市の紋章には堂々とした黒いクマの姿が描かれ、街のあちこちでクマの像やイラストを見かけることができます。
では、なぜベルリンとクマがこんなにも深く結びついているのでしょうか?
まず名前の由来としてよく語られるのが、「Berlin(ベルリン)」という地名と、クマを意味する「Bär(ベア)」というドイツ語の類似です。語感の似た「ベア」にちなみ、クマが市のシンボルとして定着したとされています。
さらに歴史をさかのぼると、13世紀ごろにはすでにベルリンの紋章にクマが描かれており、紋章として公式に採用されたのは1280 年ごろといわれています。その後、ベルリンの成長とともに「クマ=都市の守護獣」という認識が強まり、愛される存在となっていきました。現代ではベルリン市内の至るところにクマの像「バディ・ベア」が設置されており、観光客を出迎えるマスコットとして活躍しています。
ベルリンの人々にとって、クマはただの紋章ではなく、アイデンティティそのものを表しています。しかし、ドイツからクマ(ヒグマ)は絶滅してしまっているのが現状です。
紋章に描かれた“立ったクマ”の由来
①名前の語感でシンボルに採用!?
Berlin(ベルリン)とBär(ベア)というドイツ語の語感が似ていたことから、市のシンボルに。
②中世から使用されていた
13世紀ごろにはすでにベルリンの紋章にクマがデザインされていた。
③守護獣としての意味
ベルリンの発展とともに、「クマ=都市の守護獣」という認識も強まっていった。

街中にいる! ベルリンのバディ・ベア
ベルリン市内を歩くと、随所でバンザイをしているカラフルなバディ・ベアに出会います。高さは約2mほどあり、デザインはさまざま。市民アートとしてだけでなく、観光スポットにもなっているようです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話』監修:山﨑晃司
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話』
監修:山﨑晃司
世界中数多くの動物園で飼育され、アニメや漫画、ファンシーキャラクターのモチーフとしても起用されることの多い人気の動物「クマ」。
最近では日本全国で目撃が相次いで発生したり、温暖化の影響で冬眠をしないクマも確認されたりすることから、話題に事欠かない今大注目の動物です。
しかし、ペットとして飼うことは難しく、ときに人を襲う恐ろしい側面も持ち合わせるクマ。
それなのになぜ人間にとって馴染み深く身近な存在に感じるのでしょうか。
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「ホッキョクグマは皮膚が真っ黒で毛が透明?」「年々増加している“新世代クマ”って!?」
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愛玩動物、猛獣、食用、ワーキングアニマルなど、さまざまな角度からクマの生態と特徴を解説し、クマの知られざる魅力に迫ります。
これを読めばクマのことがもっと好きになること間違いなしの一冊です。
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