大正の暴動、平成のタイ米、令和の買い占め…繰り返される「米騒動」の歴史とは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 米の話】
こうしてはじまった! 大正の米騒動
① 米価の急騰に家庭が悲鳴
1918年、全国的なインフレと米の買い占めが 進み、 米価が急騰。とくに漁村など「米を買って食べる家庭」が直撃を受けます。

② 富山の主婦たちが動いた
富山県魚津で、漁師の妻たちが米の積み出しを阻止。 港で「米を地元に残して!」と叫ぶ声がメディアに取り上げられました。

③ 騒動は全国へ拡大
都市部・農村問わず各地で暴動・打ちこわしが発生。 米屋、商人、政府機関などが標的に。 軍隊が出動する事態となりました。

④ 内閣総辞職へと発展
世論の怒りが沸騰し、寺内正毅内閣が退陣に追い込まれます。日本初の本格的な民衆運動とされ、 歴史 的転機でもありました。

なぜタイ米が食卓に? 平成の米騒動
① 冷夏で米がとれなかった!
1993年の記録的冷夏で、戦後最悪の凶作に。スーパーから米が消え、家庭で買いだめも起こりました。

② 政府が外国米を緊急輸入!
そこで政府は、タイ米を緊急的に輸入。しかしタイ米は、炊き方も味も日本米と違うため、食卓に混乱が広がります。

③ だけど、食べきれなかった…
炊きにくい、においが気になるなどの不 満から約98万tが売れ残り、一部は家畜の飼料や廃棄となりました。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 米の話』著:トキオ・ナレッジ
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 米の話』
著:トキオ・ナレッジ
スーパーなどでの米不足、転売、価格高騰などで、ニュースやワイドショーでここ最近毎日のように取り上げられる今いちばんのホットトピック「米」。
備蓄米の放出により、古米がスーパーやコンビニで置かれるようになりましたが、味や品質、衛生面、値段、美味しく食べる方法など、普段何気なく食べていた米について興味をもって調べる人が増えてきました。
また、近年糖質制限という逆風もある一方で、健康志向や和食ブームの高まりにより「米」の再評価も進んでいます。
本書は、私たちの食卓に欠かせない「お米」にまつわる知識・文化・歴史・雑学などを、図解を交えてわかりやすく、楽しく紹介する教養本です。
「“令和の米騒動”はひとつの原因では語れない」
「年々減少する米の消費量 それでも起こる米不足」
「備蓄米ってなに? 米に消費期限はないの?」
「外国米が日本市場になかなか入れない理由」
「炊飯器に放置された保温状態の米の消費期限は?」
「白米より栄養価アップ!今人気の分づき米とは」などなど
読めば誰かに話したくなる米知識が詰まった一冊です。