消化に悪い物は4~5時間かかる! 実は消化だけじゃない“胃の働き”とは【眠れなくなるほど面白い 図解 胃と腸の話】

胃の構造と働き

消化のほか殺菌や一時的に貯蔵庫の役割も

胃は「胃袋」といわれるように筋肉でできた袋状の臓器で、粘膜や粘膜下層など5層構造になっています。空腹時はぺちゃんこですが、胃に食物が送られてくると胃壁が伸び、風船のように膨らみます。その容量は成人平均で1.5~2ℓ、大容量のペットボトル並です。

胃に食物が入ると噴門と呼ばれる部位が弁の役割をして、食物が食道へ逆流するのを防ぎます。また、胃の出口の幽門が、小腸へ食物が一気に流れ出ないよう調整。こうした出入り口の働きで食物は一時的に胃にためられ、その間に消化が進むわけです。通常、消化にかかる時間は2~3時間ですが、消化の悪い物は4~5時間かかるといわれています

胃での消化は胃液の分泌と、筋肉の収縮によるぜん動運動との連携作業です。強酸性の胃酸や消化酵素を含む胃液が食物を溶かし、ぜん動運動による攪拌(胃液と食物を混ぜ合わせる)や粉砕(食物を分解する)によって胃の内容物をおかゆのような状態にして小腸へと送り出します。

あまり知られていませんが、胃の役割は消化だけではありません。酸性の強い胃液は、食べ物とともに入ってきた病原菌などを殺菌し、体内に取り込まないよう防御します。また、熱い物や冷たい物がそのまま小腸へ行かないよう、温度調節するのも胃の大切な役目です。

胃は袋状の筋肉で風船のようにふくらむ臓器

空腹時の胃

食べ物を消化した状態の胃は、縮んで平べったい状態に。胃が収縮するときに腸内のガスや液体が動き、ぐ~という音が発生する。

食べた時の胃

胃に食べた物が入ると、水を入れた風船のようにふくらむ。極端な食べ過ぎが慢性化すると伸びきったゴムのようにたるんでしまうことも。

消化は通常2~3時間、消化に悪い物は4~5時間

食べた物は実は胃液だけでは消化されません。 ぜん動運動で固形物をすりつぶしたり(攪拌)、胃液と混ぜ合わせたり(粉砕)して消化されます。

胃液だけでなく、ぜん動運動で固形物を攪拌・粉砕し、消化を促している

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 胃と腸の話』著:福原 真一郎

【書誌情報】
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著:福原 真一郎

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