昼と夜が逆転した睡眠スケジュールは変えられます
生後8週間くらいまでは、昼間長く寝て、夜短く何度も寝ます。しかし、生後3か月に入ってもスケジュールがわらず、日中6〜8時間まとめて眠り、夜中に何度も起きる赤ちゃんがいます。この場合、90分周期をうまく使って、もっと赤ちゃんにあったパターンで眠れるようにしてあげましょう。では、いつ赤ちゃんを寝かせればよいのでしょうか。ひとつの考え方として、親自身が赤ちゃんに夜に寝てほしい時間を決めるという方法があります。まずは赤ちゃんに夜に寝てほしい時間を決めます。たとえば夜9時に寝かせたいとします。
そして、赤ちゃんが1回目の長い昼寝をはじめたときに時間を記録しておき、その3時間後(90分周期が2回分)、優しく赤ちゃんを起こします。それから90分(周期1回分)起こしておいたのち、また3時間寝かせます。そして、再び90分起こしたままにしておきます。この2回目の長い昼寝が終わるころ、夕方から夜になっていると思いますが、ひとつ気をつけてもらいたいことがあります。夜9時に寝かせたいのであれば、2回目の昼寝の際は、どんなに昼寝の時間が短くなっても夜7時半に起こすようにします。
また1日目の夜は、赤ちゃんが予定どおりに眠ってくれないということもおおいにあるでしょう。しかし、あわてなくて大丈夫です。慣れてくるまでに数日かかるかもしれませんが、赤ちゃんはもう数時間つづけて眠れるようになっているので、そのうち夜の時間帯に長い眠りが移っていきます。このようにNAPSメソッドを使えば、昼と夜の逆した睡眠を、親と同じ時間に眠るようにうながすなど、調整することができます。ただし、わたしは普段、昼寝している赤ちゃんを起こしたり、朝遅くまで寝かせておくためだけに睡眠スケジュールを変えたりすることをすすめていません。あくまでも特別な例で、赤ちゃんが小さくて夜のあいだずっと眠れないころにかぎります。夜に6〜7時間以上眠るようになったらすぐに、夕方の昼寝に手を加えるのはやめましょう。繰り返しますが、赤ちゃんが体内時計にしたがって、夜の眠りにつけるようにしてあげることが大切です。
出典:『賢い子は1歳までの眠りで決まる』
【書誌情報】
『賢い子は1歳までの眠りで決まる』
ポリー・ムーア 著
睡眠を専門とするプロフェッショナルが考案、自分の子どもで実践し、さらに全米で実績を積んできた「NAPSメソッド」。これによって、子どもに良質な睡眠を与え、夜泣きを改善し、乳児期に学習能力を飛躍的に発達させることができます。メソッドの方法は非常に簡単で、子どもの睡眠を記録するだけというもの。生涯にわたって重要となる集中力、情緒の安定、コミュニケーション能力ものばす、本当に優秀な子を育てる育児書。子どもの睡眠障害を防ぐこともできます。
公開日:2022.10.15