LOVE SPORTS

  • HOME
  • 書籍
  • カラスが真っ黒な身体をしている理由とは?【カラスの話】

カラスが真っ黒な身体をしている理由とは?【カラスの話】

黒くて不気味とか思ってます?

だったら学生服も不気味なのかー! 結婚式だって黒スーツじゃないかー!カラスが黒いのは羽毛にメラニン顆粒があるからです。どうして真っ黒なのかはいまだによくわかっていませんが、メラニンが多いと病原体に抵抗性があるという説があり、死骸を食べるときに腐敗菌などに接しやすいカラスには有利かもしれません。それ以外にも、仲間を識別して集まるときに便利とか、黒いほうが物理的に強いという説もあります。

ただし、カラスの羽毛は表面にケラチン層の積層構造があり、これが光を散乱・干渉させ、角度によって色の変わる反射を生み出します(構造色)。カラスの濡れ羽色と言われる、青や紫にキラッと光る色合いはこのためです。ちなみに黒が不吉な色になったのは、日本では明治時代以降です。それまで葬式の正装は白や青でした。黒くなったのは西洋式が取り入れられてからです。また、聖職者や学者が黒い服を着るのを見ればわかりますが、黒は本来、清貧や真理の色であり、威厳あるフォーマルな色です。黒が悪い色というわけではないはずなのですが…。まあ、確かに映画やドラマで黒づくめはだいたい悪役ですけどね。ちなみにカラスだからって真っ黒とは限りません。白黒模様のカラスもいますし、色素異常によって白化したカラスも時々見つかります。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話』
著: 松原始

「カラスはなぜ怖いのか?」がわかる本!黒い羽を虹色に輝かせ、時に人を威嚇し、悠然と街を歩く。不吉なシンボルとされる方、賢さで知られる彼らの生態や魅力を面白く伝える1冊です。「カラスはほんとは怖くない!? 」「 読めばよむほど、好きになる!?」