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泣いたからっておもちゃは必要なし!泣いている赤ちゃんが本当にして欲しいこととは?【賢い子は1歳までの眠りで決まる】

脳が発達途中の赤ちゃんは眠りのサインを見逃してしまいます

賢い子が育つポイント
●神経が発達途中の赤ちゃんは情報を取捨選択できないため、眠りのサインをじょうずにキャッチできません
●赤ちゃんが泣いたら静かな場所で同じ動きを繰り返し、眠りに集中できるようにしてあげましょう

これまで赤ちゃんが自分が眠りのタイミングにあわせてすんなり寝られない理由を解き明かしてきましたが、実はもうひとつ、関係していることがあります。それは、赤ちゃんと大人の睡眠の根本的な違いです。大人にとって眠りに落ちるのはごく自然なことでしょう。赤ちゃんと同じように寝つくまであやさないといけないとなれば大変なことです。そのため、自然に眠れないとなれば、なにかの病気をわずらっている可能性があり、治療が必要だと見なされる場合も少なくありません。

こうした大人に対して小さな赤ちゃん(とくに6か月未満)は、広範囲にわたって神経が発達している真っ最中にあるため、自分で眠りにつくことができません。これについてはすでにお話ししたとおりですが、改めて「新生児の脳は大人の脳とは違う」、そう覚えておくとよいでしょう。脳の発達が完了した大人の場合、まわりの世界を知覚する方法が変わることはまずありません。わたしたちはまわりの世界やそこにあるものについて、即座にたくさんのことを理解します。どの音や景色、においに注意が必要で、注意が必要でないのかを認識しています。

たとえば、人で混みあったにぎやかな場所にいても名前を呼ばれればすぐに気づく一方、食後に眠くなってソファーに横たわるとキッチンから聞こえてくる冷蔵庫のモーター音や、体にかけた毛布の肌から伝わる重さ、そして食べものを消化するおなかの動きなどを無視することができます。こうした大人と異なり赤ちゃんは、目や耳から入ってくる無関係な、または意味のない知覚情報を無視することができません。どの情報が重要で、どの情報が無視してよいものかを学ぶには、日々、まわりの世界にあるあらゆるものに接して、経験を積み、取捨選択していく必要があります。この点が、新たにお伝えしたいことなのです。

エンジニアはよく「信号対雑音比」という言葉を口にしますが、これはもとの信号音に対してどれだけ雑音が生じるかを示す比率で、数値が大きいほど良好な状態を示しますが、たとえるなら大人と同じ環境で生活する赤ちゃんはこの数値が低く、赤ちゃんのまわりには「雑音」のような神経信号がいっぱいだといえます。よって赤ちゃんは脳に浴びせられるありとあらゆる知覚情報を受けとり、すべてのデータを理解しようとがんばるしかないのです。赤ちゃんが、そんな情報の洪水のなかで、脳が送ってくる「もうすぐ寝る時間ですよ」という信号、つまり眠りのサインに気づくのは大変なことです。赤ちゃんは疲れて眠いときでも、目に見えるものや肌ざわりなど接して得られる情報のひとつひとつに注意が向いてしまうのをとめられません。

わたしたちは想像することしかできませんが、眠りたいと思っているのに自分ではどうにもできないなんて、赤ちゃんはどれほどのフラストレーションを感じていることでしょう。これはまた多くの赤ちゃんが眠いと泣く理由のひとつにもなっています。赤ちゃんが泣いたら、「きっと退屈しているのだろう。楽しませてあげなくちゃ」と考えるべきではありません。赤ちゃんは音のでるおもちゃやカラフルなベッドメリーなどまったく必要としていないのです。まずは赤ちゃんを静かなところに連れていき、前後にゆらゆらさせるなど同じ動きを繰り返して、子どもがこうした動きに集中し、心を静められるようにしてあげましょう。

出典:『賢い子は1歳までの眠りで決まる』

【書誌情報】
『賢い子は1歳までの眠りで決まる』
ポリー・ムーア 著

睡眠を専門とするプロフェッショナルが考案、自分の子どもで実践し、さらに全米で実績を積んできた「NAPSメソッド」。これによって、子どもに良質な睡眠を与え、夜泣きを改善し、乳児期に学習能力を飛躍的に発達させることができます。メソッドの方法は非常に簡単で、子どもの睡眠を記録するだけというもの。生涯にわたって重要となる集中力、情緒の安定、コミュニケーション能力ものばす、本当に優秀な子を育てる育児書。子どもの睡眠障害を防ぐこともできます。

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