第2章. 10天体を知る
ホロスコープを読む際に重要な10の天体について解説します。一つ一つを読み、自分の中で具体的なイメージを作りましょう。
10天体からは何がわかるの?
まーせ先生「ホロスコープには、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星といった8つの天体に、太陽と月をプラスした10天体が登場します。西洋占星術では、理科で習う天文学とはちょっと違った解釈で、天体について考えてきた歴史があります。10天体にはそれぞれ、昔の人たちのイメージやメッセージが込められているのです。」
ほしみ「長い歴史の中で築かれてきたのですね。でも、10の特徴を記憶できるか自信が……。」
まーさ先生「全部暗記しようとしないで。まずは12星座のように全体像をざっくりとつかみましょう。太陽、月、水星、金星、火星の5天体からでも得られる情報は多いですよ。10天体はその人の理想とする生き方や生まれ持った性質、コミュニケーションの取り方、恋愛傾向などを表しています。よくある12星座占いは、ここでいう太陽星座の性質だけで判断したものですね。」
ほしみ「私の太陽星座は牡牛座だけれど、他の天体も私を形成しているのですね。10天体が私に与える影響は均等なのですか?」
まーさ先生「いい質問ですね。影響力は天体によっても異なるし、そのホロスコープ内でのアスペクト(第4章参照)によっても変わります。特にパーソナリティに強く影響を与えるのは太陽、月、水星、金星、火星の5天体で、この5つで全体の6~7割ぐらいというイメージでしょう。生まれた時代背景など、生きていく中での外的要素を示す木星、土星、天王星、海王星、冥王星が残りの3~4割です。」
ほしみ「そうなのですね。5天体のうちでも、強く影響を受ける天体はあるのですか?」
まーさ先生「太陽と月は、その人を象徴する特別な天体ですね。太陽が表すのは自分自身で、最も大きな影響力を持つ天体。理想とする生き方、「自分がこうありたい」と思う姿を表しています。自分が今後向かっていく、いわば、未来の自分みたいなものですね。月は、生まれたときから持っている自分の内面や生活上の習慣を象徴する天体。例えるなら、実家みたいなもの。でも実家って居心地のいい人と悪い人がいるでしょう? 自分で選んで生まれてくるわけじゃないし、与えられた環境だから自分ではどうしようもないもの。そういう意味では自分のルーツに近い、自分の中の過去寄りの部分、とも言えます。」
ほしみ「月星座が実家か……納得しました! もしかして、太陽と月の性質が似ている人は生きやすくなりますか。」
まーさ先生「そうなんです。目指すべき生き方と現状の姿に差が少ないから、理想と現実のギャップに悩みにくく、葛藤も少ないのですね。ただ、この葛藤は人を成長させるものなので、ないほうがいいとも言い切れません。太陽と月の関係は興味深いので、書籍80ページでさらに詳しく話しますね。 そして、水星からは自己表現の傾向や、興味関心があることがわかるし、恋愛傾向は女性なら金星、男性なら火星から読み解けます。好きになる人の傾向も星が教えてくれますよ。」
ほしみ「いろいろな天体の影響を受けて、私ができ上がっているのですね!」
まーさ先生「興味が広がってきていますね、いいことです。それでは、次回から各天体の特徴を詳しく見てみましょう。」
【出典】『一番わかりやすい はじめての西洋占星術 』著:アストロカウンセラーまーさ
【書誌情報】
『一番わかりやすい はじめての西洋占星術』
著:アストロカウンセラーまーさ
はじめて西洋占星術を学ぶ人、学んでみたけれど要素が多すぎて挫折した人におすすめしたい基礎の基礎から解説する入門書。
人気占い師のアストロカウンセラーまーさによる超ていねいな解説と本書オリジナルの自分で占う力が身につく「星読みドリル」を使って気になることや生まれ持った資質を読み解いてみましょう。
生まれた瞬間の天体の星の配置を示すホロスコープには、理想の生き方、適正、恋愛運、金運、その人の第一印象など、気になる情報がたくさん詰まっています。読み解けることが多いがゆえに、「全部覚えなきゃ!と思って挫折した」という人も少なくないでしょう。
本書では、一気に全部覚えようとせずに、理解できることを増やしていくのをおすすめしています。逆に言うと、初心者でも本書で紹介する最低限の読み解きポイントを押さえていれば、ある程度は自分で占いの答えを導けるということです。実は得意なこと、本当は苦手なこと、適性のある仕事、コミュニケーション傾向、気になる人との相性、運がいい日の見つけ方……
これらは全部、初心者でも読み解けます。星からのメッセージを味方につけて、運を活用できるようになりましょう。
公開日:2024.10.13