4-3-3の崩し⑧ウイングを外に張らせて質的優位な状況を作る
相手守備組織を崩す方法②
守備組織にズレを生む個の力
相手が引いてくるチームなら、メンバー起用で変化を出すのも良いでしょう。両サイドのウイング(WG)にストロングポイントを持った選手をおいて、そこでの1対1で確実に勝って深い位置まで侵入。つまり質的優位(相手より能力で上回っている)な選手を置きます。1対1に絶対に自信を持っている選手が相手1人をかわせば、守備組織にズレが生まれてきます。もし相手がダブルチームを組んできたら、他のところが空くのでそこから攻めればいいのです。
相手との1対1の場面をあえて作る
WGにストロングな選手がいるなら、サイドでの1対1をあえて作って勝負させる。
1対1の状況を作るためにサポートの距離を長く取りスペースを広げるのもありだ。
相手がダブルチームを組んできたら
相手のボランチがサポートに来てダブルチームを組んできた。そうするとインサイドハーフのマークがズレる。そこから崩していく。
質的優位を作れる選手がいるチームはそこを使わない手はない。
【出典】『サッカー 局面を打開する デキる選手の動き方』 著:林陵平
【書誌情報】
『サッカー 局面を打開する デキる選手の動き方』
著:林陵平
日本がワールドカップなどに出場できるようになって以来、ドリブルやシュートといった個人技以外に、選手それぞれの「動き方」というのが注目されるようになってきました。「オフ・ザ・ボール」と言われる、ボールを持っていない時の動き方のことです。実際にボールを持っているプレイヤーは一人ですので、その他大勢のプレイヤーがどう動くのかが試合展開や勝敗を左右し、各監督の戦術につながる考え方の基盤となります。本書はポジションごとの動き方はもちろん、攻撃時・守備時・サイドアタック・フィニッシュなどの目的別の動き方、体の使い方、戦術を写真とイラストで解説し、QRコードから動画視聴もできます。現代の欧州サッカーに精通している著者を起用することで、強豪国などが実際に行っているサッカー戦略、ポジショニング、動き方を解説できます。
公開日:2024.07.14