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即戦力投手の獲得を!ヤクルトが1位指名すべき廣畑敦也/三菱自動車倉敷オーシャンズ

Text:菊地高弘

2021ドラフト12球団はこの選手を指名しろ!東京ヤクルトスワローズ編

昨季の最下位から一転して阪神、巨人と優勝争いを展開する今季のヤクルト。山田哲人&村上宗隆を軸に据えた打線はリーグ屈指の破壊力と安定感を誇る。一方、長年課題とされる投手力はまだまだ心もとない。今年のドラフトも、上位指名は投手中心か!?

2位まで投手指名を!推奨真の即戦力投手の獲得を

昨季の最下位から一転、今季は優勝争いを演じているヤクルト。

昨オフに山田哲人と7年契約を結んだのは、あまりにも大きい。山田と村上宗隆による左右の中軸が、少なく見積もっても5年は計算できるのだ。この2人を念頭に置いた上で、ドラフト戦略を立てられる。

ドラフト上位は、先発投手の確保に全力を挙げたい。次期エース候補・奥川恭伸の成長や、高橋奎二、金久保優斗がブレークの片鱗を見せている好材料はある。とはいえ、近年のドラフトで即戦力の期待をかけて上位指名した投手が、軒並み苦しんでいる状況も無視できない。ドラフト1位では高校生のエース候補か、高確率で1軍戦力に食い込める即戦力投手を獲得したい。

高校生投手なら、1位は高校生とは思えないほど総合力の高い小園健太(市和歌山)がヤクルト向きか。即戦力に振り切るなら、最右翼なのは廣畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ)だ。打者を押し込む強い速球と、ストレートの軌道から小さく曲がるスライダー、タテに大きく曲がるカーブと精度が高い。昨年の都市対抗以来、社会人の強打線をコンスタントに抑え込んでおり、今年のドラフト候補でもっとも即戦力性が高いと言える。技術への探求心も強く、同世代の木澤尚文らに好影響をもたらす可能性も。名前の由来が古田敦也で、本人も伊藤智仁に憧れるヤクルトファンという縁もある。

左投手の先発陣は田口麗斗をトレードで補強したものの、さらに厚みを増しておきたい。今年は大学生左腕が豊富のため、ドラフト2位で鈴木勇斗(創価大)、山下輝(法政大)、黒原拓未(関西学院大)が残っていれば、逃さずに獲得すべきだろう。くすぶっている同年代の寺島成輝、山野太一らの刺激剤となる存在が必要だ。

野手陣は廣岡大志が巨人に移籍した影響で、右の内野手が不足している。3位以降で獲れる右打内野手となると、中川智裕(セガサミー)、池田来翔(国士舘大)、渡邉大和(高野山)が候補に入ってくるだろう。

こんな指名はNGだ!

野手陣はタイプの近い、右投左打の内野手がやや飽和状態にある。どの選手もバランスの整 った好選手ではあるが、裏を返せば個性が目立ちにくいという見方もできる。昨年のドラフト会議で5位指名した並木秀尊のように、飛び抜けて足が速い選手など一芸を持った個性派を獲得し、棲み分けを図りたい。

おすすめ指名順位は1位指名!

●廣畑敦也/三菱自動車倉敷オーシャンズ・投手


出典:『がっつり! プロ野球(29)』

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