巨人退団で他球団で支配下目指す山下航汰
巨人が11月19日、育成選手の山下航汰と来季契約を結ばないことを発表したと驚きの一報が入ってきた。
巨人は育成選手で再契約する方針で山下航汰に打診していたが、山下航汰自身の支配下でプレーする意思が固く、巨人の退団を選び、合同トライアウト受験を経て、他球団での支配下昇格を目指すことを決断した。
イチロー以来27年ぶりの高卒1年目でのファーム首位打者を獲得し、岡本和真を超える逸材と期待されていた山下航汰は昨年、開幕前に右手首付近の有鈎骨骨折で手術をし、1軍出場はなく、骨折完治後も右肘を痛め、シーズン終盤までリハビリが続き、今シーズンは支配下選手から育成選手に移行され、背番号「099」で再スタートを切り、支配下登録を勝ち取り、再び1軍の舞台へ立つために、3軍からはい上がりを見せていた。
そして掴んだエキシビションマッチでのアピールの場で、2019年9月11日のDeNAベイスターズ戦以来690日ぶりの1軍対外試合でのヒットを放つなど、アピールを続けるも、1軍に呼ばれることはなく、今シーズンでの支配下登録を勝ち取ることができず、15日に巨人が通知した計12名の自由契約選手となってしまった。
大阪桐蔭・根尾昂(中日ドラゴンズ)、藤原恭大(千葉ロッテマリーンズ)、報徳学園・小園海斗(広島カープ)といった高校生に1位指名が集中した2018年の育成ドラフト1位で巨人に入団した山下航汰はイチロー以来27年ぶりの高卒1年目でのファーム首位打者を獲得した実力は本物で、打撃だけを見れば山下航汰は根尾昂、藤原恭大より上という評価を他球団もしており、巨人退団を受けて、他球団が獲得調査に動いている。
課題を挙げるとすれば、山下航汰が守れるポジションが一塁と左翼だという点だ。
一塁と左翼だと起用法がどうしても狭まる為、指名打者で起用できるパリーグ球団が本腰を入れて獲得に動くことが考えられる。
打撃センスは天才レベルで、岡本和真を超える逸材と期待された山下航汰が新天地で支配下登録を勝ち取り、大きく大成することを期待したい。
公開日:2021.11.25