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1974年のロッテオリオンズがリーグ最高勝率での日本一になって以来ロッテでは未だ達成されず

Text:安東渉

あの頃はマジで最強だったなぁ……というファンの心を揺さぶれ!あの球団の黄金時代

●1974年のロッテオリオンズ
長いプロ野球の歴史の中で、どの球団にもある“黄金時代”。今回は現・千葉ロッテマリーンズの前身である、ロッテオリオンズが最も輝いた、1974年をフラッシュバックする。

1974年成績:130試合
69勝50敗11分(前期2位/後期1位/PO優勝)
打率.265 本塁打114 防御率3.18
監督:金田正一
日本シリーズ結果(対中日):4勝2敗(日本一)

リーグ最高勝率での日本一はこの年から達成していない

まさに破竹の勢いとも言える闘いでパ・リーグを制したロッテだったが、その勢いのまま迎えたセ・リーグ覇者・中日ドラゴンズとの日本シリーズ。3戦目まではエース・星野仙一、高木守道らを擁する中日に2勝1敗と先行を許すも、その後は投打に選手たちが奮起し3連勝。最終的には4勝2敗でロッテが24年ぶり2回目の日本一に輝き、弘田澄男がMVPを、村田兆治が最優秀投手賞をそれぞれ獲得。就任2年目にして日本一となった金田監督は、技術だけでなく、体力面や精神面で強いロッテを作り上げたのである。

実は、ロッテはこの年を最後に現在まで、リーグ勝率1位になっていない(2005年は勝率2位、2010年は勝率3位での日本一)。これはプロ野球史上最長の珍記録である。それ故に、この年のロッテオリオンズが、間違いなくロッテの“黄金時代”と言えるのだ。
ちなみに、金田監督はその後も続投。川崎球場に本拠地を移した2年目の1978年までと1990、1991年も監督を務めたが、いい成績を残せていない。

また、この年の日本シリーズでのホームゲームは観客動員数などの設備上の問題から、宮城球場ではなく後楽園球場で行われており、日本一決定の優勝パレードも仙台ではなく東京・銀座で、行われた。つまり、仙台の野球ファンにとっては、後に誕生する東北楽天イーグルスが達成した2013年日本一が、長年待ち望んだ地元球団による最初の優勝パレードとなったのである。

出典:『がっつり! プロ野球(28)』

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