球界のレジェンド今なら年俸はいくら?
今や1億円プレーヤーなど当たり前になった日本球界。もしも、昭和を代表するレジェンド選手たちが現在の日本球界でプレーしたら、いくら稼ぐのか!?妄想企画、スタート!
現代プロ野球でも貴重な“本塁打を打てる捕手”
通算203勝を記録した巨人軍の大エース:堀内恒夫
【妄想生涯年俸】
90億9500万円 (年平均5億527万円)
選手としては通算203勝、2004年からはわずか2年の短期政権に終わったが巨人軍の監督も務めた堀内恒夫。「紳士たれ」がモットーの巨人軍において、歯に衣着せぬ言動や破天荒な行動から「悪太郎」の異名も持つ。そんな堀内恒夫の妄想年俸、 果たしていかほどなのだろうか。1965年、記念すべき第1回ドラフト会議で巨人の1位指名を受けた堀内恒夫。高卒で巨人のドラ1ともなればさぞかしエリートだろうと思いきや、実は甲子園出場経験はない。松坂大輔や田中将大のように「甲子園で活躍してドラフト1位でプロ 入り」という王道からは、やや外れているといえる。しかし堀内恒夫は、プロ1年目から高卒ルーキーとしては史上最高と言える衝撃的な数字を残す。
この年、開幕13連勝を含む16勝。防御率1.39で最優秀防御率、最高勝率に沢村賞、当たり前のように新人王も獲得した。現在であれば、史上初、プロ2年目での1億円プレイヤーになる可能性も十分だが、いきなりの大台突破は堀内恒夫の性格を考えると逆効果の可能性も高い。球団もそのあたりはわかっているだろうから、大台まであと一歩、という年俸9000万円に設定する。その後も堀内恒夫は大きなスランプもなく巨人のエースとして活躍。現在のプロ野球では2ケタ勝利をコンスタントに記録する投手は意外と少ない。そこで参考にしたいのが今オフ、球界史上最高の年俸6億5000万円を勝ち取った菅野智之の成績だ。菅野智之は昨季まで、プロ6年間で5度の2ケタ勝利を記録。通算76勝をあげている。ちなみに、堀内恒夫のプロ6年終了時の通算勝利数は91勝。菅野智之を大きく上回る。ただし、菅野智之はプロ6〜7年目に2年連続沢村賞を受賞。 堀内恒夫はプロ1年目の受賞以降、1972年まで沢村賞から遠ざかる。そのあたりも加味して、プロ7年目の年俸は菅野智之と同じ、6億5000万円に設定させて頂く。
しかしこのプロ7年目、堀内恒夫はキャリアハイの26勝をあげるなどもうワンランク上の成績を記録。これだと6億5000万円の年俸から、さらに上積みしなければ話にならない。また、プロ8年目で国内FA権も取得できるため、巨人はその引き留めに躍起になるだろう。そこで本誌がはじき出した数字が2年契約の年俸8億円。本来なら長期契約が本筋だが、海外FA権取得に合わせて契約が切れる形にする方が堀内恒夫にとっては得策だろう。1974年オフ、現在であれば海外FA権を取得。この時点でプロ入りから9年連続2ケタ勝利。メジャー移籍となれば、過去の田中将大クラスの大型契約も夢ではない。ただ、当企画のルールにのっとり、ここではあくまでも「日本球界残留」を前提に話を進めたい。
メジャーなら年俸20億超えは固いが、いくら巨人と言えどそこまで巨額の年俸は支払えない。ここは落としどころとして、5年総額50億円! これでも安いくらいだが、日本では現実的にこれが精一杯だろう。その後堀内恒夫は現役晩年に急激に失 速。1979年に13年連続2ケタ勝利が途絶えると、以降は低迷した。それでも、本誌妄想年俸は通算90億超え!やはり、巨人のエースはすごい。
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公開日:2020.04.11