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戦力外から球団スタッフの道を選んだ5人の選手たち【プロ野球戦力外通告選手の現在地】

Text:橋本雅生

戦力外通告選手の現在地

大物の移籍、現役引退、セカンドキャリア…

野球に限らずプロの世界はとても厳しい。そして、単純明快で非情だ。結果を出せば破格の年俸を手にできるが、そうでなければ容赦なく戦力構想から外れてしまう。昨季はコロナ禍も影響してか、戦力外通告を受けた選手は例年より多く、外国人を含めるとその数はおおよそ150人。年が明けてプロ野球界は新戦力や自主トレなどの話題でもちきりになっているが、その陰で戦力外通告を受けた選手達の多くは去就がはっきりしていない。

例年にない厳冬なのか、昨オフに戦力外通告を受けたおおよそ150人。気になるあの選手達の今を追う。

引退選手の7割以上が現場スタッフの道を選ぶ

格闘家やユーチューバーなど、セカンドキャリアの間口が広がる一方で、野球関係に進むのがやはり王道だ。監督、コーチ、スコアラーなど7割以上が現場スタッフの道を選ぶ。

大谷智久はロッテ2軍育成投手コーチに就任

早大、トヨタ自動車のアマチュア球界でならし、2010年の入団1年目からロッテの即戦力として先発、中継ぎ、抑えとさまざまな形でチームに貢献した大谷智久。

2019年から1軍での登板機会が激減し、今季からロッテ2軍育成投手コーチを勤める。

2度目の戦力外で吉川大幾は巨人スコアラーに

中日を戦力外になり、内野ならどこでも守れる守備のスペシャリストとして2015年から巨人で復活した吉川大幾。だが、若林晃弘や増田大輝らの若手が台頭し、2度目の戦力外通告となってしまった。

現役続行を目指してエントリーしたトライアウトでは、参加者で唯一盗塁を記録するなどの結果を残すも獲得する球団はなかった。現役引退を表明し、スコアラーとしてチームに残る。

阪神アカデミーコーチに就任した上本博紀

思い切りが良い打撃と瞬足でいぶし銀の活躍を見せていた上本博紀。2014年から選手会長を務めてきたが、2018年のシーズン中から度重なる膝の手術を受け、満身創痍でプレーを続けてきた。

戦力外を受けて他チーム移籍を模索したが断念し、球団本部が運営する「タイガースアカデミー」のコーチとして活動する。

そのほか球団に残る選手たち

同じくタテジマの控え捕手として16年間生き抜いてきた岡崎太一は、スカウトに就任。

堅実な内野守備に定評があったソフトバンク西田哲朗は、球団広報として第二の人生を歩む。

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