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「江夏の21球」での名場面を作り上げた立役者!藤瀬史朗

Text:安東渉

そのスピードで球界を席巻!足のスペシャリスト今昔物語

いつの時代にもいた俊足選手。昭和から平成、そして令和となった現在でも、彼らの存在がチームを勝利に導いている!

豪腕で三振の山を築くピッチャー。迫力あるスイングで軽々と本塁打を放つバッター。通常、野球ファンはそんな選手に熱狂することが多いだろう。「投げる」「打つ」という要素は野球というスポーツの基本でもあり、選手を評価するうえでのひとつの基準にもなる。しかし、その2つ以外で大きな評価を得る選手たちがいるのもご存知だろう。そう、その華麗な走塁だけでファンを沸かせることができる、足のスペシャリストたちだ。プロ野球の長い歴史の中で、足のスペシャリストたちは常にその時代で活躍してきた。

優勝を賭けた大事な一戦で伝説の名場面を作り上げた立役者

往年のファンに強烈なインパクトを残している足のスペシャリストとして、元近鉄の藤瀬史朗があげられる。大学4年次に近鉄の入団テストを受け、その走力を買われて合格したという異例の選手である藤瀬は、入団から7年間の間、常に代走として活躍した選手。通算盗塁数117のうち、105個が代走での盗塁というのは、前述の鈴木に抜かれるまで歴代最多であった記録でもあり、近代野球における「代走屋」の元祖とも言える存在だ。藤瀬を語るうえで欠かせないのが、プロ野球ファンの間では有名な1979年の日本シリーズ、「江夏の21球」でのシーン。9回裏のあの緊迫した場面で代走として登場し、二盗から三盗を決めた。最後にはスクイズを見破られアウトとなってしまうのだが、優勝を賭けた大事な一戦で伝説の名場面を作り上げた立役者である。このシーンを知る者は、足のスペシャリストといえば藤瀬の名を思い出してしまうだろう。

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