ドラフト順位と選手成績が直結しないのはよくある話。期待の選手が伸び悩む一方、思わぬ掘り出し物が現れることも…そこでチームを牽引する主力選手たちの指名当時の評価をチェックしてみた。
俊足巧打のルーキーもドラフト直後は酷評の嵐
SNSが栄えた近年、プロ野球ファンがドラフト会議を見ながら一喜一憂するシーンはよく見かけるが、2018年のドラフト会議で阪神が近本光司の1巡目指名をした瞬間、ネット上がざわついたのは記憶に新しいところだろう。関西学院大学時代から俊足で鳴らし、大阪ガス入社後も1年目からレギュラーに定着。都市対抗野球ではMVPに相当する橋戸賞を獲得する活躍を見せるなど、この年最下位に終わった阪神のウィークポイントとなっていたセンターラインの補強に近本光司はうってつけに思われた。
ところが、和製大砲が不足しているチーム状況の中で赤星憲広2世と称された近本光司はニーズに合っていないとして、阿鼻叫喚する阪神ファンがネット上に多く表れ一部では「史上最悪のドラフト」という声さえ上がるほどだった。ところが、いざフタを開けてみると近本光司は開幕からスタメンに定着してヒットを量産。長嶋茂雄が保持していたセ・リーグ新人安打記録を更新したのをはじめ俊足を生かして盗塁王に輝くなど大活躍。ドラフト直後のファンの評価を見事にひっくり返す形となった。
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公開日:2020.03.17