東京五輪 バレー女子準々決勝、各チームのコメント
韓国ラヴァリーニ監督「今日の戦いを100点満点で評価するなら? 5000点だよ」セルビア・オグニェノビッチ「ボスコビッチのような選手がいればとても楽になる」
女子準々決勝4試合が行われた。試合後の各チームのFIVB(ブラジルチームのみCBV)のインタビューのコメントを紹介したい。
■第1試合 韓国3-2トルコ
韓国、ステファノ・ラヴァリーニ監督:今日の戦いを100点満点で評価するとしたら? それはもう5000点だよ。選手たちはとても集中していて、その気持ちが結果に表れたと思います。キム・ヨンギョンは世界最高のスパイカーでカリスマ的リーダーです。全ての選手は彼女を信頼しているし、キムもみんなができると信じているから、到達できないと思う所までみんなを引っ張っていってくれます。
韓国、OHキム・ヨンギョン:韓国チームはロンドン五輪で準決勝を戦いました。もう9年も前の事です。こうして再び準決勝を戦えることは大きな意味があります。残り2試合、この五輪を素晴らしいものにするためにベストを尽くします。
トルコ、ジョバンニ・グイデッティ監督:私たちのレセプションのいいレベルが保てなかったので、多くのチャンスを逃してしまいました。それができていれば、もっといいゲームになっていたはずです。韓国はリスクを犯してサーブを打ってきて、いつも向こうにうまく機能していました。我々の弱点をいくつもついてきました。それにディフェンスも良かったですね。
■第2試合 ドミニカ0-3アメリカ
アメリカ、OPアンドレア・ドルーズ:ドミニカはとてもいいチームで、攻撃の幅は広いし、フィジカルも強い。戦う度ごとにレベルが上がっていると思います。私たちにとって大事なことは、しっかりしたプランがあり、それをひとつひとつ着実に実行していったことです。
アメリカ、Sジョーディン・ポールター:予選リーグ終盤で、私とOPジョーダン・トンプソンが怪我をしましたが、スタッフが懸命にリハビリに努めてくれました。二人とも足首の状態はかなりいいです。
■第3試合 セルビア3-0イタリア
セルビア、Sマーヤ・オグニェノビッチ:チームにティヤナ・ボスコビッチがいれば、セッターの仕事はとても楽になります。彼女は本当に得点できる選手なので、チームにとって大きな財産であり、アドバンテージだと思います。準決勝に進めて本当に嬉しいです。アメリカと戦うのを楽しみにしています。
■第4試合 ブラジル3-1ROC(ロシア)
ブラジル、ジョゼ・ギマラエス監督:ロシアはネーションズリーグから五輪にレベルを上げてきました。予選リーグのアメリカ戦は素晴らしかったと思います。幸いなことに私たちの方がよりブロックすることができました。ロザマリアがヴォロンコワをブロックしました。サーブにバリエーションをつけたのも功を奏しました。大切なのは、第1セットを落としましたが、その後、取り返せたことです。
ブラジル、OPロザマリア・モンチベレー:この試合に向けてたくさん練習しました。ロシアの攻撃はとてもポテンシャルが高いことがわかっていたからです。集中して、できる限りの事をしようとメンバーチェンジでコートに入りました。五輪に出場し、この様な世界的なライバル対決をすることができる気持ちを言葉で表すのは難しいです。チームのみんなに感謝しているし、一人一人を誇りに思います。
■準決勝のポイントは準決勝の組み合わせはセルビア対アメリカ、ブラジル対韓国となった。
セルビア対アメリカは、ややアメリカに分が悪い。上記のコメントの中にもあったように、アメリカが正セッターとOPの二人を負傷で欠いているからだ。代わりに出場しているOPドルーズとセルビアのOPボスコビッチの打ち合いが予想される。リベロを中心としたアメリカの守備、ブロックとの連携でどこまでセルビアの高さある攻撃に対抗できるかがカギになる。
ブラジル対韓国は頭脳戦になりそうだ。韓国のステファノ監督は、韓国チームのオファーを受けるまではブラジルのスーパーリーグで指揮をとっていた。Sマクリス・カルネイロのゲームの組み立てを知り尽くしているので、決してあなどれない。ギマラエス監督もトルコリーグでキム・ヨンギョンと同じチームだった。予選リーグでは初戦の固さもあった韓国だが、その後波に乗っているだけに注意が必要だ。ブラジルのSマクリスも予選リーグで捻挫をして、準々決勝は途中出場となった。試合後の疲労や痛みからの回復が心配される。
取材:ブラジル在住 唐木田 真里子
写真提供:FIVB
情報提供『バレーボールマガジン』
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公開日:2021.08.06