相手の背後、ライン間、ライン上にポジションを取る
最初にライン間、ライン上、相手の背後(視野外)とは何かについて説明する。ライン間は、相手のFWラインとMFラインの間、MFラインとDFラインの間のことである(DFラインとGKの間もライン間と言える)。
ライン上という言葉は、フットサル日本代表コーチの鈴木龍二が命名した。これは相手のFWラインの間、MFラインの間、DFラインの間のことである。
●ライン間、ライン上、相手の背後
相手のライン間、ライン上にポジションを取ることは、相手の背後にポジションを取ることを意味し、位置的優位を獲得している。
位置的優位とは相手の背後(視野外)にポジションを取ることである。相手の守備のライン間やライン上にポジションを取ると、相手の背後(視野外に)にポジションを取ることになり位置的優位を獲得できる。ライン間やライン上は、ボールの移動、攻撃の選手の移動、それに伴う相手の守備の移動によって常に場所が変わるので、継続的に、ライン間、ライン上のスペースを見つけ、そこにタイミングよくポジションを取る必要がある。
具体的に相手の守備ラインの背後にパスを通すとは、例えば、CBから、相手FWラインの背後にいるPVにパスを通す。ボールを受けたPVは相手のMFラインの背後にいるOMFにパスを通す。ボールを受けたOMFは相手DFラインの背後に走り込むWGにパスを通す。ボールを受けたWGは相手GKを自分に引きつけて、FWにセンタリングをしてパスを通し、ボールを受けたFWはゴールにシュートしてゴールラインの背後にボールを通すことで相手GKの背後を取り得点する。相手のラインの背後でパスを受ける選手は常に位置的優位を獲得している。
【著名人の言葉】
「ライン間というのは常に移動し、場所が変わっていくので、継続して見つけ続ける、動き続けなくてはいけません。そうすると一人一人の味方の選手の距離感が一定に保たれます。ある程度保たれるというのが、すごく大事なことで、そうなると三角形、四角形が形成しやすくなります。」鈴木龍二(フットサル日本代表コーチ)
出典:『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』著/坂本圭
『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』
著者:坂本圭
日本ではまだ珍しいサッカー攻撃の概念・ポジショナルプレーを取り入れた戦術書!!スペインのプロチームでコーチライセンスを獲得した著者が、サッカーを勉強したい学生や指導者、日本式ではなく世界のトップシーンで導入されている新しいサッカーの攻撃方法を実践したいと思っている方々のために、ポジショナルプレーを実践するための方法としてダイヤモンドオフェンスを伝授します。
公開日:2021.11.20