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カンゾウ類は知名度の高い身近な食用野草!扇状に広がる剣のような葉が特徴【野草・山菜・きのこ図鑑】

Text:茸本朗

カンゾウ類 ワスレグサ科

知名度の高い身近な食用野草

全国の日当たりのよい河川敷や野原に生える。アスパラガス、ネギと同じキジカクシ目でネギの一種と思われがちだが、ワスレグサ科という独立した科に属する。食用にされるのはヤブカンゾウとノカンゾウが多い。どちらも原産地は中国で、日本には古い時代に移入したとされる。地下茎で増えるため、基本的には群生する。よく知られた食用野草で、春先の若い葉を摘み取り利用する。クセがなくて食べやすく、スーパーにも並ぶ。ただし人によっては下痢を起こすので食べ過ぎには注意。夏に咲く花や蕾は「金針菜」と呼ばれて中華料理の食材となる。

● 採れる場所:身近

剣のような葉が互生し、扇状に広がっている

黄緑色の剣のような葉が互生し、扇型のように広がる独特のシルエットが特徴。シャガやアヤメの仲間と似ているが、こちらは葉が扁平で隙間なくついているのに対し、カンゾウ類の葉は隙間がある。大きく成長した葉も、中心部や地下の白い部分は食用になる。

【出典】『野草・山菜・きのこ図鑑』著:茸本 朗

【書誌情報】
『野草・山菜・きのこ図鑑』
著:茸本朗

本書は、野草好きのYouTuberである著者が「食べたい草」に焦点を当てた異色の山菜図鑑。学者ではない著者が、自分の実体験に基づき、美味しい野草だけを厳選して紹介しています。ありふれた山菜図鑑とは一線を画し、実際に採取しやすく、利用価値の高い草を紹介する実用書として完成。野草採取の初心者にとってもわかりやすい内容で、自然と触れ合い、食べる楽しさを伝える一冊です。

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