食べやすくしてとりたい食材、旬のものは栄養がたっぷり!野菜、果物【70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう】
毎日の食事に欠かせないのが野菜です。野菜の中でも栄養価が高いのは、一般に緑黄色野菜です。ほうれん草やトマト、ピーマンなどです。これらを中心にキャベツ、大根、玉ネギといった淡色野菜を加え、さらにはキノコ類でうまみや食感もプラスするというのが、野菜のおかず作りの基本です。旬の野菜は栄養が豊富なので、積極的に取り入れていきましょう。シニア世代には「たんぱく質ファースト」が基本ですが、肉や魚だけではなかなか食べられません。そこに野菜が加わると、おいしく、見た目にも彩りよく楽しみながら食べることができます。
かみにくい飲み込みにくい野・果物
繊維質の多い、キノコ、レタス、キャベツ、長ネギ、ゴボウ、タケノコ、レンコン、フキなどのほか、キュウリの薄切り、葉物野菜の茎も注意が必要です。短く切りましょう。
食べやすい切りかた①
このほか小松菜、サツマイモ、タケノコ、ゴボウ、レンコン、モヤシ、レタス、白菜なども繊維を断つことを意識して切りましょう。
食べやすい切りかた②
食べやすい大きさ
食べやすくする調理法
葉と茎を一度にゆでると、葉がしんなりし過ぎるのに対して、茎がかたいままに。茎と葉を分け、先に茎からゆでましょう。色の濃い葉物は、ゆでたあと、必ず水にさらし、水を切っておきます。
かたい豆はかみにくく、むせやすいので、やわらかめにゆでて、薄皮があるものはむいて軽くつぶすとよいでしょう。惣菜の煮豆も水分を加えてひと煮たちするとやわらかく食べやすくなります。むせやすいときは薄皮を取り除くようにしましょう。
【出典】『70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう』
監修:特定非営利活動法人 京都栄養士ネット 日本文芸社刊
監修者プロフィール
訪問栄養食事指導で地域の皆様の健康と栄養をサポートする管理栄養士のグループ。メンバーは京都府栄養士会の会員。2018年9月に認定栄養ケアステーションの認定を受け、京都府全域で訪問栄養指導を中心とした活動を行っている。2021年10月より機能強化型栄養ケアステーションに移行認定。在宅で療養されている方を訪問して、その方にあった食事の作り方やどの程度栄養量が摂れているか何を補えばよいかなどを、その方の嗜好や生活環境を大事にしながら、一人ひとりその人にあった形で提案し、実践してもらえる支援を目指し、多職種と連携し活動している。
70歳を過ぎ、「食が細くなった」「料理も面倒」「元気が出ない」と感じている方は、もしかしたら「低栄養」が原因かも?日々の食事は、健康な体をつくります。シニアになると体の変化に合わせて、必要な栄養もとりかたも変わってきます。この本では、訪問栄養指導の栄養士チームが「手軽」に「おいしく食べて」、「健康寿命をのばす」とっておきの食事のくふうを紹介します。品数が豊富じゃなくても、量が食べられなくても、料理が苦手でも、身近なものから栄養がとるコツがあります。・いつもの食事にちょい足しするだけ!手軽にたんぱく質が補える○○!・30品目用意しなくても、お皿は3つでいい・「食べ順」で栄養の取り逃しを防ぐ・やめられない菓子パンを○○に置き換えてみたら栄養がアップ!・全部手作りじゃなくていい!スーパーやコンビニで手に入るお助け食材ベテラン栄養士が現場で得た知見から生まれた、すぐに使える超実用的な栄養本です。1人暮らしでも、ご夫婦でも、親御さんの食事や栄養状態が気になるかたにも役立つ知識が満載です。3年先、5年先、10年先の健康な身体をつくる「栄養」がとれる食事をはじめましょう!
公開日:2024.12.23