若手の勢いは尊重しつつも、チーム全体のことを考えて自己犠牲を図れるのは3連覇を知る経験の賜物
ショートのスタメンは小園海斗が務めることが多くなってきた広島カープ。
しかし、田中広輔の存在を忘れてはいけない。
2016年~2018年のセ・リーグ3連覇を成し遂げた時に不動だった田中広輔、菊池涼介、丸佳浩の通称「タナキクマル」。
あの時に他の選手を育てられなかったツケが回ってきて、今日現在の広島カープ低迷となっている大きな要因になっていると天谷宗一郎さんは分析する。
田中広輔は本当に頭のいい選手だと天谷宗一郎さんは語る。
2020年、大盛穂や宇草孔基や1番バッターを打つ機会が多かった。
若手は「打ちたい、打ちたい」で初球からドンドン打ちにいく。これは決して悪いことではない。
しかし、それがヒットにならなかった時は2番の田中広輔がわざとファーストストライクを見送っていたという。
どうしてかというと「チームとして淡白な攻撃にならないため」だ。
とはいえ、若手選手には「積極的に初球から行っていいぞ」と声を掛けていたという。
天谷宗一郎さんが見た3連覇の経験を持つ田中広輔の「若い選手にはなかなかできない自己犠牲のチームプレイ」だ。
公開日:2021.09.09