助っ人外国人列伝/ベネズエラ編
がっつり!プロ野球29号の助っ人外国人列伝は、南米編のベネズエラを大特集!ベネズエラから日本にやってきた助っ人外国人の歴史は意外に古い。NPBで一時代を築いた大物たちを振り返る。
強肩・強打で結果を残しボビーの愛称で人気に!
ボビー・マルカーノ
NPB通算11年:(1975~1985)
1313試合 打率.287 232本塁打 817打点
ベネズエラの地元球団に入団後、1969年からアメリカの3Aでプロ生活をスタートさせたボビー・マルカーノ。すでに結婚していたマルカーノは、3Aのソルトレイクシティでまずまずの成績を残し、いよいよメジャー昇格の気運が高まった。だが、チーム事情で阪急の移籍を選択せざるえない状況となり、家族を養うために1975年に日本にやって来た。
阪急では1年目からクリーンアップを打つ中心選手となり、3割強の打率と20本前後の本塁打を放つ中距離ヒッターとして活躍。プレーオフや日本シリーズなど、ここぞの場面で結果を残しており、「ボビー」の愛称で親しまれた。当時、阪急はリーグ4連覇を果たしているが、マルカーノの活躍なしに達成することはできなかっただろう。
1983年からはヤクルトに移籍し、日本では11年間プレーして1985年に現役を引退。主要タイトルこそ1978年の打点王のみだったが、二塁手としての守備も定評があり、ベストナインやダイヤモンドグラブ賞を計8回受賞している。引退後は日本での経験を活かし、巨人の中南米担当スカウトとして活動し、裏方としての活躍も期待されていたが、1990年に肺ガンのため39歳の若さで死去している。人格者でもあったマルカーノの訃報には多くの関係者が涙した。
出典:『がっつり! プロ野球(28)』
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公開日:2021.11.01