意外と知られていないけど、実はみんな意識している!?プロ野球選手の利き目って?!
その成否にも実は多大な影響を及ぼす選手の〝利き目〟。OBが明かすプロ野球での実態とは!?
イチローは右目?松井秀喜は左目?
「利き目という観点で打者を見てみると、同じ左打者でも左右どちらで見ているかで、如実に傾向は変わってくる。それを象徴するのがイチローと松井秀喜ですよね。
本人に確かめたことはないので、これは僕自身の分析ですが、イチローなんかはおそらく右目だから、インコースの低めをまったく苦にしない。逆に松井は左目で見ているから、タテの変化球を足元に落とせば、狙って空振りが取れました。打席でのルーティンで彼がよく、アゴをグイッと右肩に入れるような動作をしていたのは、できるだけ利き目をマウンド方向に向けるために、意識してやっていたことなんじゃないかな、と」
言われてみれば、打席での松井は顔を投手に正対させる動作を毎回決まってやっていたし、インコースをさばく技術の巧みさでは他の追随を許さないイチローも、常人離れした〝悪球打ち〟を披露したかと思えば、高めのつり球にはあっさり空振りすることもよくあった。ここに利き目が大きく影響していたとしたら、さまざまなことに得心がいく。
「もちろん、動体視力やそもそもの視野の広さにも個人差はありますから、それだけをもって論じることはできないですけど、打撃に利き目は間違いなく影響する。往年の八重樫(幸雄)さんのように極端なオープンスタンスの右打者は十中八九、利き目も右でしょうし、〝ガニ股打法〟の種田(仁)もそう。一風変わった打撃フォームも、つまるところは利き目でしっかりボールを追えるようにすることが主目的だったりしますよね」
出典:『がっつり! プロ野球(28)』
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公開日:2022.01.19