がっつり!プロ野球厳選ライター陣が贔屓球団の今季を綴る”私的コラム”俺と12球団と2021年
プロ野球12球団、それぞれを愛してやまない書き手たちに、喜びや悲しみ、怒りなど思いの丈を思いっきりぶちまけてもらうこの企画。お待たせしました!2年ぶりの復活です!果たして2021年の書き手たちは、どんな〝思い〞を綴るのか
私とイーグルスと2021年/書き手・中内恵
●マー君電撃復帰!来年も楽天で投げて!
職業はライターといえども、普段は基本、女性誌の仕事がほとんどの私がこんな企画に原稿を書くなんて、毎度毎度おこがましいのですが……今年もご依頼をいただいたので心を込めて書かせて頂きます。関東在住のイーグルスファンの私にとって、ここ2年間はつらい時期でした。コロナ禍で県をまたいだ移動はなかなか出来ず、仙台はおろか、ZOZOマリンやメットライフドームに足を運ぶことも難しいご時世に、私の現地観戦頻度は一気に減少。その意味では「ありがとうDAZN」と感謝するしかない日々を過ごしておりました。
よく考えたら、今は全国どこでもイーグルスの試合が見られるけど、もしここまで配信中継が浸透していない時代にコロナが襲ってていたらと思うとゾッとします。というワケで、外ではタブレット、自宅ではテレビ観戦、今季の現地観戦はわずか2試合の私なりに、今季を振り返らせて頂きます。ビッグニュースはやはり、マー君こと田中将大投手の電撃復帰! ビックリしました……。いつかは帰ってきてくれると信じていたけど、それはまだまだ先の話だと思っていたから。コンディション不良で予定していた凱旋登板が延期になったり、ヤキモキしたけど、やっぱりマー君にはクリムゾンレッドが一番似合う! ピンストライプもカッコ良いですよ、もちろん。
ただ、2013年、伝説のシーズン24勝0敗を記録した田中投手でも、やっぱり「負ける」ことはあるんだな……と実感したシーズンでもありました。好投しても、援護に恵まれない。8年前はあれだけ打ってくれたイーグルス打線が、今年に限って、というか田中投手が投げる試合に限ってなかなか点を取れない。4勝9敗という数字は、正直言って見慣れなくて、いまでもちょっと信じられない。
ただ、防御率3.01はリーグ5位、1イニングで何人の走者を許すかを示すWHIP1.03は山本由伸投手(オリックス)に次いで2位!
「最近の野球界では『投手の勝ち星』はあまり評価されないんだよ」なんて野球好きの友人に教えてもらって、少しだけホッとしたのも事実です。 ただ、それでも……やっぱり4勝は少しさみしい。もう少し、勝利して笑顔の田中投手を見たい。日本復帰後に開設したユーチューブでは登板後の「振り返り」をしてくれるけど、好投しても勝ち星がつかないと、やっぱり表情はどこか暗い。
シーズン最終登板、対オリックス戦。相手は日本のエース・山本投手だったけど、立ち上がりから気迫あふれるピッチング。「これはいける!」と思ったら、まさかの完封負け……。「神の子」の神通力はノムさんが天国に旅立っちゃってなくなってしまったのかな……なんて少し不謹慎なことを考えてしまう日もありました。 でも、まだチャンスはある! 田中投手はイーグルスと2年契約を結んでいる。「来年はメジャー復帰」みたいな噂もなくはないけど、契約通り、もう1年、仙台で投げてくれると信じています。
来年は、もう少しコロナも収まって、そうすれば私も仙台に応援に行く! 今季は結局一度も見られなかった「生・田中将大」を絶対に見る……そう、誓っています。
書き手・中内恵
神奈川県出身。大学卒業後、出版社勤務を経て2016年にフリーランスに。楽天も野球も大好きだけど、仕事のメインは女性誌関連が8割。楽天の試合観戦は関東近郊のビジターとテレビがメイン。仙台には年間数試合、足を運ぶ。岩隈久志、マ ー君、則本昂大と、歴代エースを応援するミーハー女子。
出典:『がっつり! プロ野球(30)』
公開日:2022.01.30