【ドラフト査定/評価：B-】未完の大器達孝太を確保！全体的に投手に寄せた

12球団完全データファイル2021

両リーグ、前年最下位チームが優勝を果たしという前代未聞のシーズンとなった2021年。12球団の詳細なデータをもとに、今季の戦いぶり＆来季に向けた課題、期待値を完全掲載！

【ドラフト査定/評価：B-】未完の大器・達を確保！投手偏重はどう出るか？

１位では達孝太（天理高）を一本釣り。達は１９４センチ８８キロの長身右腕。最速１４９キロのストレートを誇り、春のセンバツでは３勝を挙げた。研究肌で「投球」が大好きな野球小僧だ。

２位・有薗直輝（千葉学芸高）は強肩強打の三塁手。１８５センチ９５キロの体格で衝撃的な打球を放つ。３位・水野達稀（ＪＲ四国）は三拍子揃った遊撃手。小柄だが強いインパクトができるため、外野の間を抜くことができそうだ。守備力も高く、開幕一軍待ったなし。

４位・阪口樂（岐阜第一高）はスケールの大きいパワーヒッター。エースを務めた肩力を持ち、一塁、三塁、外野の経験もある。５位・畔柳亨丞（中京大中京高）は馬力自慢の最速１５２キロ右腕。６位・長谷川威展（金沢学院大）は「ポスト・宮西尚生」の左サイドハンドだ。７位・松浦慶斗（大阪桐蔭高）は１８６センチキロの大型左腕。どっしりした下半身でロマンも膨らむ本格派。この順位まで残っていたのは奇跡としか言いようがない。

８位・北山亘基（京都産業大）は最速１５３キロ右腕で安定感はピカイチ。９位・上川畑大悟（ＮＴＴ東日本）は守備だけならば、即一軍級の遊撃手だ。全体的に投手に寄せ、即戦力野手はドラ３の水野だけだったが、これをどう見るか。「まだ、再建期」というメッセージを感じなくもない。

【新戦力査定/評価：A】ドラ１・伊藤大海が１０勝！五十幡も快足を見せた！

地元北海道産のドラ１・伊藤大海は本物だった。最速１５３キロのストレートに多彩な変化球を織り交ぜ、三振を量産。２３先発で１０勝９敗、防御率２・９０の好成績を挙げたばかりか、侍ジャパンの一員として東京五輪での金メダル獲得にも貢献した。

ドラ２・五十幡亮汰も類稀なる俊足を見せた。中学時代には陸上１００メートルでサニブラウンに勝って全国優勝を果たしたガチの俊足。６月に左ふくらはぎ肉離れで二軍に落ち、再発などで復帰まで時間を要したが、２７試合で９盗塁（１盗塁死）のポテンシャルを見せた。打撃は課題が残るが、一芸があるのは強い。その他ではドラ６・今川優馬も二軍で６１試合に出場し、打率・３１０、１４本塁打と絶好のスタートを決めた。

一軍では１３試合で１本塁打に終わったが、通年で見たい選手の一人だ。Ｒ・ロドリゲスは打率１割台でお話にならず。「オフはラッパー」という点だけが語り継がれるだろう。アーリンは１１試合で２勝３敗、防御率３・３２と好投を見せたが、腰痛のため、フル稼働できず。