2020年育成ドラフト3位で入団し、プロ1年目の昨季はファームで5本塁打を放った“右の大砲候補”山本大斗選手。「今季中の支配下登録」を目標に挑むシーズンの中で感じている一軍のレベルや理想の打者像、さらには仲の良いチームメイトまで、19歳の素顔に迫りました!
三冠王・松中さんの指導で
意識も大きく変わりました
――プロ2年目の今季、現在までを振り返って手応えや課題などを教えてください。
山本 今季は支配下登録を目指してここまでやってきているのですが、ここまでの数字を見ると思うような結果が出せていないです。
――開幕前に思い描いていたような結果は残せていない?
山本 そうですね。自分が思い描いていた数字ではないです。
――昨年、育成選手としてプロ入りして今季が2年目。プロ入り時に「いつまでに支配下入り」というような目標は立てていましたか?
山本 2年目までに、という目標は立てていました。今年がその年になるので、なんとしても支配下に入るんだという思いでやっています。
――今年の春季キャンプは一軍スタート。大抜擢と言っていいと思うのですが、一軍のキャンプに参加して感じたことはありますか?
山本 キャンプ、それに練習試合に参加させてもらって、一軍の高いレベルを感じることが出来ました。同時に「そう簡単に上がることはできないな」ということも実感しました。
――昨季は1年間ファームでプレーして、93試合で打率.230、5本塁打、32打点。特に8月以降は打率.288、4本塁打と結果が出ました。後半戦の飛躍の理由は?
山本 何かを変えたわけではないんですけど、プロに慣れたというか、少し「つかむ」ことが出来たのかなと思います。
――秋季練習では臨時コーチを務めた松中信彦さんにも指導を受けたんですよね?
山本 松中さんの指導を受けられたことは自分の中でもすごく大きかったです。「とにかくバットを振れ」と言っていただいて、意識も変わりましたし、自分のスタイルに合った指導もしていただけました。
――オフには体作りにも取り組んだ。
山本 ウエートトレーニングに加えて、食事量も少し増やしました。その成果で体重は5~6キロ増えましたね。今は大体91~92キロくらいです。体を大きくしたことで打撃練習での打球の勢いや飛距離の違いは感じます。
――山本選手の一番の魅力は、やはりそのパワーだと思うんですけど、自分ではどこが強みだと思っていますか?
山本 逆方向へも強い打球が打てることです。そこはずっと意識してやっている部分なので、これからも磨いていきたいと思います。
走攻守で一流のプレーを見せる
鈴木誠也さんが理想の打者像です
――支配下登録や、その先の一軍での活躍などはイメージできていますか?
山本 はい、まずは背番号を2ケタにすること。その上で開幕前に立てた目標が「一軍で活躍してチームに貢献すること」なので、そこを目指してやっていきたいです。ただ、今はとにかく目の前のことに集中する。それだけを考えています。
――理想とするバッティング、理想の打者像はありますか?
山本 カブスの鈴木誠也さんです。同じ右打者で、率も残せて長打も打てる。打撃のスタイルも下半身主導で逆方向へも大きい当たりを打てることころ、どっしりとしている部分などはYouTubeなどを見て参考にしています。
――打撃だけでなく、「強肩」も山本選手との共通点ですよね。
山本 もちろん、鈴木誠也さんのように走攻守で貢献できる選手になりたいです。肩には自信があるので、打撃だけでなく守備でもアピールしていきたいと思っています。
――チームメイトで特に仲の良い選手などはいますか?
山本 山口(航輝)さんはすごく良くしてくれています。
――同じ右打ちの外野手で、ライバルでもありますよね?
山本 ……そうですね、ライバルですね(笑)。でも、山口さんが一軍でプレーして結果を出すところを見て、「自分はもっとやらなきゃいけないんだ」というモチベーションというか、目標にさせてもらっています。学年が2個上なので、ご飯に連れて行ってもらったり、「良いお兄ちゃん」という感じです。
――ありがとうございます!最後に、ファンの方に向けて「山口大斗のこんなプレーを見てほしい」という意気込みをお願いします。
山本 自分は常にフルスイングを意識しているので、そこを見てほしいです。その上で、今期中に支配下登録、一軍での活躍を目指しているので、応援よろしくお願いします!
取材:2022年6月16日
インタビュー及び記事執筆:花田雪
協力:千葉ロッテマリーンズ
公開日:2022.06.28