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BMIの欠点と数値だけにとらわれてはいけない理由とは!?

Text:加藤雅俊

BMIにも実は欠点があります。BMIは身長と体重から導き出すため、痩せ型で体重の少ない人は、当然、BMIが低くなります。一方、筋肉質の人は筋肉が重い分、決して太っているわけではないのにBMIが高くなるからです。BMIは健康を計るための数値ですが、筋肉がなくて体重が軽い人と、筋肉がしっかりついている人と、どちらが健康と言えるでしょうか?

あらためて言いますが、肥満とは、体内の脂肪細胞に脂肪が過剰に蓄積された状態のことです。つまり体脂肪が多いということ。しかし、BMIには体脂肪や筋肉の量が反映されていません。例えば同じ身長・体重であっても、体の中身がまったく違う人たちがいます。身長170cm、体重75kgの男性が2人いるとしましょう。身長と体重から計算したBMIは25.95です。日本肥満学会の判定基準に照らし合わせると、2人とも肥満ということになります。

しかし、体脂肪率という側面から見れば、判断は変わってくるでしょう。1人は筋トレが趣味のマッチョな体型で、体脂肪率は8%しかありません。もう1人は運動不足でおなかがボテッとしており、体脂肪率は28%です。この違い、おわかりいただけますか? 前者が肥満でないのは明らかです。

特に気をつけてほしいのは痩せ型の人です。見た目が痩せているのに「肥満」だとは、夢にも思わないでしょう。ところが、BMIが正常値なのに、体脂肪率が高いという「隠れ肥満」の人が、案外多いのです。これから説明しますが、実は本当に怖いのはこの隠れ肥満で、特に若い女性に増えています。

【書誌情報】
『肥満がいやなら 肺を鍛えなさい』
著:加藤雅俊 (薬剤師、体内環境師、薬学予防医療家)

肺の主な役割は「呼吸」と「血液循環」。酸素を含んだ血液を体内に循環させているが、十分に機能しないと不調を招く。
本書では、肺を鍛える方法として「肺ストレッチ」を提案。肺と血液の関係を説明しながら、その方法を紹介する。

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