12球団完全データファイル2022
オリックス&ヤクルトがともにリーグ連覇を飾った2022年。多くの記録も生まれたメモリアルなシーズンを、詳細データをベースに12球団ごとに細かく振り返ろう!
【パリーグ6位】日本ハムファイターズ
【2022シーズン成績】
59勝81敗3分
勝率.421
得 点 463 ⑥
失 点 534 ⑤
本塁打 100 ④
盗 塁 95 ③
打 率 .234 ④
防御率 3.46 ⑤
【今季PLAYBACK】新庄劇場1年目は無残に撃沈…トライアル1年の成果は?
「1年間のトライアウト」と新庄監督が宣言し、チーム再建の1年を過ごした日本ハム。その前もずっと再建期だった気もしなくもないが、ほぼ全選手に一軍での出場機会を与え、なかには台頭する選手も現れた。 松本剛は膝の骨折もありながら、ついに自身初の首位打者を獲得。ドラ9・上川畑大悟の下克上もあった。いずれも打率は低いものの、清宮幸太郎が18本塁打を放てば、万波中正も14本塁打、今川優馬も10本とロマン砲が出てきたのも事実だ。
投手陣では加藤貴之、伊藤大海、上沢直之の三本柱が確立し、19歳の根本悠楓、ドラ8・北山亘基などが躍動した。ただ、松本を除けば、想像を超えるような大駆けはなかった。重盗やエンドラン、スクイズなどを多用したが、毎日のように変わる打線では戦術の醸成というよりは「思いつき」の域を出ないようにも感じた。
特にリリーフ陣は混迷を極め、守護神不在。前述のルーキー・北山がチームトップの9セーブを挙げたが、石川直也が6セーブ、堀瑞輝が5セーブと続いたが、いずれも守護神には物足りず。最終的に9月後半には伊藤大海が守護神としてテストされた。
おそらくこの事態は新庄監督も想定外だったのではないだろうか。投打ともに猫の目ではじめ、徐々に陣容が固まっていくイメージだったはずだ。
猫の目野球をいつまでも続けるわけにはいかない。オフの大量戦力外から察するに来季は陣容をしっかり固めてくるのではないだろうか。壮大な実験を終え、新球場での戦いは――?
松本剛は自身初タイトル。珍しく表の外になった近藤健介も打率.302、出塁率.418と安定感のある働きを見せた。清宮幸太郎は18本塁打を放ち、チーム二冠王。勝ち頭は伊藤大海の10勝だったが、加藤貴之はリーグ3位の防御率2.01と大活躍。
出典:『がっつり! プロ野球(33)』
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公開日:2022.12.18