体の土台を安定させるために、ターダ・アーサナでは、何よりも先に足を整えることから始めます。まずはザックリとポーズの構成を説明しておきましょう。私はいつもポーズの前に、足指とくるぶしを軽くほぐして日常のクセを解放。偏りをリセットします。重心を調整して土踏まずのアーチをつくり、床や大地を押すようにしてグッと力強く立てる状態の足を作ります。
床を押す力を使って両脚を引き寄せ、ひざ上から体幹部にかけては引き上げる。これだけでも、ほぼ姿勢は整います。肩から上はリラックス。骨盤から伸びた背骨の上に頭を乗せて、ポーズは完成となります。ただ立つだけの単純なポーズなので、とても簡単なのですが、体の仕組みに目を向けて、正しいポジションを突き詰めていこうとすると、とても難しいポーズになります。人それぞれに骨格も異なるため、私にとっての正しいターダ・アーサナと「あなた」にとっての正しいターダ・アーサナは違う、ということも起こりうるのです。
私たちの「今」の体は、普段の生活におけるたくさんのクセによって形づくられています。つまり、骨格になんらかのゆがみが生じているということです。ゆがみのある状態が、自分のデフォルトと思い込んで長年暮らしてきているため、自分本来の正しい骨格に近づけようとすると、人によっては強い違和感を覚えます。場合によっては「正されたほうがゆがんでいるのではないか?」という感覚にさえなるほどです。
国語や算数とは違い「立ち方」なんて学校では教わってこなかったことなので「引き寄せ」や「引き上げ」といった体の使い方を聞いても、ポカーンとしてしまう人も多いでしょう。でも、続けるうちに自然とできるようになるので、そこで諦めないで欲しいのです。
数十年の間、ほかの誰でもない「自分」として生きてきたなかで蓄積されてきたクセは、「自分」にしか修正できないものです。ターダ・アーサナに出合い、立ち方を変えてみることで、おそらくたくさんの「気づき」があることでしょう。この「気づき」は、本当に大事です。気づきを得たからこそ、普段の生活における「意識」が変わり、次第に「変化」が起こり始めて「一生、心地のいい体」が出来上がっていくのです。
【書誌情報】
『立ち方を変えたら、体がたちまちキレイになった』
著:YUKO
Instagramでナチュエロボディが人気!万年ダイエッターだった著者が、ヨガを学んで辿り着いた、最高にシンプルで最強のボディメイク。それは、パンパンの太もも、くびれのないウエスト、垂れたお尻、四角いお尻、猫背、メリハリのないラインなど、あらゆる悩みを解決する「立ち方」でした。本書では、実際に著者自身の体を変えた「ターダ・アーサナ」と呼ばれる立ち方を中心に、げっそりやせるためではなく、キレイで色気のあるボディラインの作り方や、女性にとって大切なインナーコントロール、骨盤開閉リズムについて解説。一生「心地のいい体」でいるためのコツをお伝えします。
公開日:2020.04.07
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