盗塁王奪取へ赤星塾で助言受けた中野拓夢
沖縄県宜野座村にて行われている阪神春季キャンプにて、2月4日から臨時コーチを務めた阪神タイガースOBの赤星憲広から3日間、始動を受けた中野拓夢は、走塁の姿勢や帰塁、スライディングについての助言を受け、近本光司から盗塁王を奪取する為、受けたアドバイスを自分のものにしたいと意気込んだ。
中野拓夢が全く違った考え方ですごいと目を輝かせた赤星憲広が指摘した主なポイントは3つ。
まずは、『オーバーランを大きく』だ。赤星憲広が現役時代に対戦した落合監督率いる中日ドラゴンズを引き合いに出し、チーム全体に相手の隙を突いて、1ヒットで2塁へ行こうとする走塁が守っていて嫌だったと語り、次の塁を積極的に狙うように意識改革を促した。
2つ目は、『帰塁は足から』だ。中野拓夢、近本光司、植田海、島田海吏、熊谷敬宥への個別指導で赤星憲広が、帰塁にほとんどの時間を割いたのが帰塁についてだ。岡田監督も同意見のけがの予防、次の動作への移行のしやすさを狙って、基本的に頭からではなく足から戻る帰塁を実演してみせた。
最後は、『盗塁スタート時に上体を上げない』だ。近本光司、植田海、島田海吏、熊谷敬宥、各自に課題を伝えた赤星憲広は、中野拓夢には、力が入ると上体が起きてしまう悪癖を指摘した。上体が上がってしまう分「ロス」が生まれ、加速に繋がらない為、力を抜く方法のいくつかを伝授した。
WBCで究極のスーパーサブとして期待される中野拓夢
WBCのような国際舞台では、特に切羽詰まった場面で盗塁を決めなければならない可能性が十分に考えられる。
2013年のWBC台湾戦で鳥谷敬が決めた「神盗塁」の再現にも闘志を見せる中野拓夢が、赤星塾で指摘された力が入ると上体が起きてしまう悪癖を克服し、盗塁成功率の向上を目指している。
WBCで究極のスーパーサブとして期待される中野拓夢に求められるのは、走塁だけではない。
中野拓夢には、金メダルを獲得した東京オリンピック、準々決勝のアメリカ戦で、延長タイブレークに入り、ピンチバンターで出場した栗原陵矢が1球でバントを決め、チャンスを拡大し、甲斐拓也のサヨナラヒットを呼び込み、競り勝った一戦で見せたバントの再現も期待されている。
走塁、守備、バントとキャンプを通して、更にレベルアップし、WBCでチャンスを切り開く活躍を見せ、その勢いそのままに、シーズンに入り、近本光司から盗塁王を奪取する活躍を見せてもらいたい。
公開日:2023.02.07