そんな見出しを思わずつけてしまいたくなるほど、骨盤底筋群はすべての女性に意識をして、使って、鍛えて欲しいと、強く願う筋肉です。ここが衰えてしまうと、骨盤内部を支える力そのものが弱まり、内臓がどんどん下がってきてしまいます。骨盤にゆがみが生じて下腹がぽっこりと出てきてしまったり、おしりが垂れて四角くピーマンのようになってしまったりと、ボディラインが崩れ始めます。それだけでなく排泄機能の低下を引き起こし、さらには内臓機能の低下から女性ホルモンのバランスの乱れにもつながります。
女性は、言ってしまえばホルモンバランスが第一の生き物ですから、乱れが生じると体調不良に陥りやすくなってしまうのです。つまり、いつまでもオンナらしさを保ちたければ、骨盤底筋群を鍛えなさい!と、言わざるを得ないということなのです。
「骨盤底筋群のゆるみ=人として生きるエネルギーのダダもれ」と言っていいほど。ざっと挙げただけでも、衰えていいことなんて一つもないということがよくわかりますね。
昨今、ボディメイクを目的としたエクササイズで「膣トレ」という言葉をよく耳にしますが、それも骨盤底筋群のトレーニングのひとつです。女性の骨盤底筋群には三つの穴、前から尿道、膣、肛門といった開口部があります。ちなみに骨盤底筋群は、男性の骨盤にも存在します。男性の場合は、開口部が尿道と肛門の二つなので連動しやすく、肛門側を締めると尿道が位置する男性器にグッと力が入ります。
残念ながら、女性はそうはいきません。三つの穴のまわりを均等に鍛え、またゆるめられるようにコントロール力をつけなければならないのです。ついでに言うと、肛門ばかりを締めてしまうとおしりの筋肉が望ましくない形で鍛えられてしまい、理想のまあるい上向きヒ ップから遠のいてしまうという懸念もあります。
尿道と肛門は、尿意や便意を我慢するときに締める意識が働きますが、膣はそういった意識が働くシーンがなかなかありませんよね。だからこそ、日常のなかで膣(より正確には、膣と肛門の間である会陰)を締めて、引き上げる意識を取り入れていくべきなのです。骨盤底筋群は、弾力性に富んだ筋肉です。使って鍛えて、締めて引き上げることも大切ですが、それと同じくらいゆるめることも大切。これについては後ほどお伝えしますので、頭の片隅に置いておいてください。
【書誌情報】
『立ち方を変えたら、体がたちまちキレイになった』
著:YUKO
Instagramでナチュエロボディが人気!万年ダイエッターだった著者が、ヨガを学んで辿り着いた、最高にシンプルで最強のボディメイク。それは、パンパンの太もも、くびれのないウエスト、垂れたお尻、四角いお尻、猫背、メリハリのないラインなど、あらゆる悩みを解決する「立ち方」でした。本書では、実際に著者自身の体を変えた「ターダ・アーサナ」と呼ばれる立ち方を中心に、げっそりやせるためではなく、キレイで色気のあるボディラインの作り方や、女性にとって大切なインナーコントロール、骨盤開閉リズムについて解説。一生「心地のいい体」でいるためのコツをお伝えします。
公開日:2020.04.15