J-Workout(脊髄損傷者専門ジム) 伊佐拓哲さんインタビュー
ーーいきなり不躾な質問なんですけど、本当に脊髄損傷の方が歩けるようになるんですか。
伊佐:なります。車いすだったのに歩けるようになって、富士山に登った人もいますよ。
私自身も現在車いす生活ですがトレーニングを受けていて、まだまだサポートがたくさん必要ですが少しずつ歩けるようになってきています。
ーーすごい…!J-Workoutでは、一体どんなトレーニングを提供しているんですか。
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伊佐:「赤ちゃんが立てるようになるまでの過程を再現しましょう」というものです。神経というのは束になっているんですけど、その全てが損傷しているわけではないので、残った部分を使いながら全身のトレーニングを行うんです。
赤ちゃんって生まれてすぐには立てないですよね。手を動かして、周りの観察をしているうちに首が鍛えられて、寝返りして、ハイハイができるようになって…あれって全部筋トレになってるんですよ。
ーー確かにハイハイとか、大胸筋めっちゃ使いそう…。
伊佐:全ての子どもの動きをトレースしてっていったら、大人は多分翌日筋肉痛で動けないですよ。楽しんで遊んでいるように見えますけど、尋常じゃないくらいスクワットも何回もしているんですよね。
私たちはそれを脊髄損傷の方に対して、人の手で再現しようというもの。そうすることによって正しく筋肉をつけたり、立つ・歩くということに必要な動きに対してひたすらアプローチしています。
ーー歩けるようになると、生活が変わりますね。
伊佐:日常でできる動作がワンランク上がると、そこからもっと生活の質が上がっていきます。でも私たちのトレーニングは、歩くことだけがゴールではないんです。
寝たきりだった人がちょっと座っていられるようになって、座れる時間が増えると体力もつくし、車いすに乗れたら動ける世界が変わるじゃないですか。立つ・歩くだけじゃなくて、ステージが変わっていく過程を大事にしています。
元々車いすを漕げる人であれば、仕事がしたい、恋がしたい、結婚したいなど、色んなドラマがあります。
【インタビュー】J-Workout(脊髄損傷者専門ジム)伊佐拓哲
◆経歴◆
1982年、東京・両国生まれ。大学生の時に番組での競技挑戦中に事故に遭い、脊髄損傷に。2007年、中学からの親友・渡辺淳氏と「株式会社J-Workout」を創業。2014年に代表就任、2015年に現在の木場スタジオに移転。現在は大阪スタジオや福岡スタジオなど拠点を展開している。
【取材元】スポジョバ〜スポーツ業界に特化した求人メディアサイト〜
取材・構成=久下真以子
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公開日:2020.04.09