豊田寛が今シーズン初の4安打固め打ち
7月12日、鳴尾浜球場で行われたウエスタン・リーグの中日ドラゴンズ戦に、「6番・右翼」で先発出場した豊田寛は、4打数4安打3盗塁。今シーズン初の4安打固め打ちで、今シーズン2度目の猛打賞を記録。7月打率.667と打撃好調で、1軍昇格へアピールした。
2回、先頭打者で打席に立った豊田寛は、中日ドラゴンズ先発の松葉貴大の4球目137kmストレートをセンターに運び、ノーアウトのランナーとして出塁。戸井零士の2点タイムリーツーベースヒット、井坪陽生のタイムリーツーベースヒットなど4点の猛攻呼び込む起点となった。
さらに3回、2アウト走者なしで打席に立つと、豊田寛は再び松葉貴大の2球目カーブをショート内野安打にし、出塁。続く北條史也の打席で積極的に初球から走って2塁へ盗塁を成功させる。
6回、1アウト走者なしの場面では、豊田寛は三度松葉貴大の2球目121kmチェンジアップをライトへ運ぶヒットで今シーズン2度目の3安打猛打賞を記録。藤田健斗の打席でも盗塁を成功させ、この試合2本目の盗塁成功。
最後は8回、2アウト走者なしの場面で、豊田寛は松葉貴大の6球目107kmカーブをライトへ運び、今シーズン初の4安打固め打ちを記録。再び北條史也の打席で盗塁を成功させ、この試合3本の盗塁を成功させた。
豊田寛は2022年シーズン、即戦力として期待されながら、入団前にふくらはぎ痛を発症。またオープン戦では1軍昇格濃厚とされながら、コロナ陽性による離脱と、ツキに見放されていた。結果、出場5試合に留まり、9打席ノーヒットに終わった。
今シーズンは、ここまで2軍生活を続けているが、7月9日に三条パール金属スタジアムで行われたファーム交流戦の西武ライオンズ戦で、今シーズン第1号ホームランとなるソロホームランを放つなど、7月は9打数6安打1打点1HR3盗塁、打率.667と打撃絶好調で1軍昇格へアピールしている。
1軍では、中学時に在籍した戸塚リトルシニアと東海大相模高の後輩であるドラ1ルーキー森下翔太が2号2ランホームランを放つなど、前川右京、ミエセス、島田海吏とのスタメン争いを一歩抜け出す勢いの活躍を見せ始めている。
レフトのノイジーが打撃不振に陥っており、不動のセンタースタメンだった近本光司は2日の巨人戦で高梨雄平から右脇腹付近にデッドボールを受け、兵庫県内の病院で検査を受けた結果、右肋骨骨折と診断され、4日に出場選手登録を抹消されており、豊田寛が外野ポジション争いに割って入る隙ができている状況だ。
今シーズンを逆襲の2年目にしたい豊田寛が、近本光司不在の阪神タイガース打線の起爆剤として、外野ポジションを奪うべく1軍昇格へ打撃の調子を上げている。
豊田寛が1軍昇格を果たし、森下翔太に負けない活躍を披露できるか注目だ。
公開日:2023.07.13