「トレーナーとしての武器は多い方がいい」。パラスポーツに携わって、痛感したこと
ー鍼灸師として「Kur.conditioning」を設立したのは2年前のことでした。鍼灸の資格を取ったきっかけはなんだったのでしょうか。
「専門学校時代の恩師が車いすラグビーに携わっていて、そのご縁で僕も2013年からこの競技にトレーナーとして関わり始めたんです。何らかのスポーツで”日本代表のトレーナーになる”という目標があったので嬉しかった。でも知識がなさ過ぎて、”これは勉強し直さないとダメだ”って思ったんですよ。かつ、やはり国家資格として治療ができるようになった方がいいと感じさせられました」
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ーそれで資格を取るためにまた専門学校に?
「2015年に、働きながら再び専門学校に入りました。近くに鍼灸師の養成学校があったのですが、鍼灸はすぐに効果が出たり持続もするし、スポーツの現場でも結構いろんな人たちがやっているということを考えたときに、コレだ!と思って。鍼灸とあんまマッサージの資格が取れて、夜間部もあるところが魅力的で、願書を出しました。ここでも3年間通いました」
ー鍼灸の資格を取ってから、ご自身の中で車いすラグビーへの関わり方に変化はありましたか?
「ありました。体の構造を勉強しているので、それまでイメージ的なものでしかわからなかったものが具体的にわかるようになったし、説明の仕方もずいぶん変わりました。あと、現場で鍼とマッサージを使って選手のコンディションを整えたり痛みをとることができるようになったのは結構大きいことで、自分の武器が1つ増えたという感覚です」
ーやっててよかったな、という瞬間はありますか。
「できなかったことができるようになったということを聞くと、”ああよかったな”って思いますね。例えば、立った状態で靴下が履けるようになったとか、旅行に行けるようになったとか、しんどいと思ってたことができるようになったとか。成功体験を感じてもらえることは、すごくやりがいを感じる瞬間です」
【インタビュー】 Kur.conditioning 代表 新田恵斗
◆経歴◆
1991年、神奈川県生まれ。「Kur.conditioning」代表、「日本車いすラグビー連盟」メディカル部会強化トレーナー、「ウェルネスジム山王」ケアスタッフ。神奈川県立磯子高校、横浜YMCA専門学校、東京衛生学園専門学校卒。健康運動指導士、鍼灸あん摩マッサージ指圧師の資格を持つ。パラスポーツにおいては、車いすラグビーのほか、パラパワーリフティングやパラカヌーの選手の指導も行っている。
【取材元】スポジョバ〜スポーツ業界に特化した求人メディアサイト〜
取材・構成=久下真以子
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公開日:2020.04.22