プロ野球妄想年俸 篠塚和典編
第3回 ~ベテラン編~
本サイトや雑誌「がっつり!プロ野球」(日本文芸社)でも好評を博した『球界のレジェンド、今なら年俸はいくら?』。かつて球界で大活躍した往年の名選手がもし、現在のプロ野球でプレーしていたら、その年俸はいかほどか……を勝手に想像するこの企画。
今回は“昭和の巨人軍”を代表するヒットメーカー、篠塚和典選手が「もし、今プレーしていたら」を妄想する第3弾!
篠塚和典の妄想総額年俸は47億5500万円!
⚫︎篠塚和典/読売ジャイアンツ
球界を代表するヒットメーカーとして、妄想年俸上ではプロ11年目(1986年)から5年30億円の巨額契約を結んだ篠塚和典。契約1年目こそ打率.291と6年ぶりに3割を下回るも、翌1987年は.333で自身二度目の首位打者を獲得。ちなみにこの年の首位打者は正田耕三(広島)と同率で分け合うことに。1981年に1厘差で首位打者を逃した篠塚和典が、今度は同率首位打者というNPB史上唯一のケースで当事者となった。
1988年も打率.316をマークし、自身キャリア7度目の打率3割を達成。しかしこの年を最後に、篠塚和典の打撃成績は少しずつ下降していく。
1989年から2年連続で打率3割を下回り、妄想上では長期契約が切れる1991年。本誌が算出した妄想年俸は半額の3億円。
50%ダウンは下げ過ぎ……と思われるかもしれないが、近年のプロ野球界は上げるときは上げるが、下げるときは一気に下げる。たとえば2021年に巨人史上最高年俸の8億円だった菅野智之は、翌年以降6億円→5億円→4億円と3年間で年俸が4億円のマイナス。成績が下降してきたベテランに対しては、減額制限を大幅に超えるダウン提示を行うのも、近年の特徴だ。
その意味で、打率も3割を切り、1990年には71試合出場にとどまった篠塚和典の年俸も、現在であれば一気に下がる可能性が高い。このあたりは昭和の時代よりもシビアだと言えるかもしれない。
それでも篠塚和典は1993年、66試合の出場ながら打率.337をマークする意地を見せる。特に印象深いのが6月9日のヤクルト戦。この試合、巨人打線はヤクルト先発のルーキー・伊藤智仁に9回2死まで無得点に抑え込まれ、セ・リーグタイ記録(当時)の16三振を奪われていたが、途中出場の篠塚和典が値千金のサヨナラ本塁打。“ここぞ”の場面でベテランの意地を見せつけた。
現役最終年となった1994年の成績は57試合で打率.238、2本塁打、13打点。周囲からは「まだやれる」という声もあったが、最終的には本人が現役引退を決断したという。
巨人が誇る安打製造機はNPB通算で1651試合、1696安打をマーク。通算打率.3043は2023年終了時点で歴代14位(4000打数以上)。
その、妄想総額年俸はズバリ47億5500万円だ!
篠塚和典 年度別打撃成績&妄想年俸
※太字はリーグ最高