ルーグネッド・オドーア/新外国人
メジャー通算178発!待望の外野レギュラー候補
阿部慎之助新監督のもと、3年ぶりのAクラス、4年ぶりのリーグ優勝を目指す読売ジャイアンツ。今季の野手陣容を見ると、内野はある程度計算が立つことがわかります。
主砲・岡本和真は6年連続30本塁打と球団史上でも指折りの4番打者に成長。長年チームを支えた坂本勇人は昨季途中にショートからサードへコンバートされ、復調のキッカケをつかみました。その坂本の後釜には2年目の門脇誠が定着しそうで、セカンドは吉川尚輝がレギュラーの座を不動のモノに。
その一方、手薄なのが外野陣です。丸佳浩は近年、成績が徐々に下降しており、主力の高齢化は顕著。秋広優人が一本立ちしそうな雰囲気ですが、やはり外野にも軸となる選手が欲しいところ。そこで注目したいのが、新外国人のルーグネッド・オドーアです。メジャーではレンジャーズ、ヤンキース、オリオールズ、パドレスと4球団を渡り歩き、レンジャーズ時代には2016、2017、2019年の三度、シーズン30本塁打を記録。メジャー通算10年間で178本塁打を記録している長距離砲です。
パドレスに在籍した昨季こそシーズン4本塁打に終わりましたが、前年まではメジャーで8年連続2ケタ本塁打をマーク。確実性や選球眼に不安はありますが、まだ30歳と老け込む年齢ではなく、本来の実力を発揮できれクリーンアップも任せられる選手です。
本職セカンドでの起用も?走塁や気性面にも注目!
ただ、気になるのがその「ポジション」です。巨人では外野手登録で、チームとしても外野起用を予定しているようですが、メジャー時代の本職はセカンド。メジャーで外野守備の経験は、昨季の9試合しかありません。慣れない外国の地で、いきなりのコンバートを不安視する声もありましたが、キャンプでの練習を見る限りでは外野も無難にこなせそうな雰囲気。
もちろん、慣れ親しんだセカンドでの起用の可能性も十分あります。レギュラーの吉川選手に不調やアクシデントが起こったとき、「助っ人」のオドーアが代役として使えるのはチームとしては貴重な「プランB」になるはず。1年目の今季は、その起用法にも注目したいところです。
チーム合流は2月中旬とやや遅れましたが、前評判よりはスイングもコンパクトで、意外と打率も残せそうな予感を漂わせています。また、実はメジャーでは2ケタ盗塁を4度マークするなど「走れる」ところも魅力。盗塁失敗も多いため、「暴走」には要注意ですが、打って守って走って、積極的な姿勢は巨人というチームでも大歓迎のはずです。
注意したいのがメジャー時代、クロスプレーで何度か小競り合いや乱闘騒ぎを起こしている気性面。「熱さ」のベクトルがプレーに向いてくれればいいですが、暴発した場合はしっかりとコントロールする必要が出てきそうです。