「私的」はいい印象を与えない
「何気に」といった言い回しとは違い、意味がはっきりとわかり、当然のように使われている言い方の中にも、よく考えるとおかしいというものがあります。典型的なのが「私的」です。
「今日は2つのプランをおもちしました。私的にはこちらのほうがおすすめと考えているのですが・・・・・」
意味は通じますが、このような「的」の使い方はどうなのでしょう。「的」は本来「~のような」、「~ふうな」という意味で使われたり、「~上の」という意味で使われたりします。「兄は父親的な存在でした」、「それは事務的な問題です」といった具合ですね。「私的」は、このどちらにも当てはまりません。
つまり、「的」の本来の意味から離れた使われ方をしているわけです。社会的に認知されたものであっても、TPOを踏まえることは必要。ビジネスの場ではやはり、正確な言葉の使い方をすべきでしょう。
「私といたしましては、こちらのほうがおすすめと考えているのですが・・・・・・」
どうですか。聞く側の印象の違いは明らかではありませんか?
気をつけたい若者言葉
×NG
~は大丈夫ですか
なるほどですね
私的には~
〇OK
よろしいでしょうか/いかがでしょうか
さようですか
私といたしましては~/私は~と存じます
ビジネスでは必要ない「余計語」
~みたい、ていうか、何気に~、~って感じ
【出典】『頭がいい人の敬語の使い方』著:本郷陽二
【書籍情報】
『頭がいい人の敬語の使い方』
著:本郷陽二
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公開日:2024.08.27